6帖はもう古い?いま、新築住宅が3帖の「狭小子ども部屋」で溢れていた…!建築士が明かす、激変する「子ども部屋の事情」
いま、全国的に「子ども部屋」が小さくなり続けていることをご存知だろうか。建築費の高騰により、住宅の平均面積は年々下がり続けており、今や都心では50~60平米台の分譲マンションも増えてきた。
そこで削られつつあるのが子ども部屋だ。従来は6帖以上が多かったが、最近では3~4.5帖ほどの大きさがトレンドという。
2025年6月23日 10時0分 現代ビジネス
子ども部屋の傾向
そうなんですよね、私の肌感覚ではもう10年以上経つような気がいたしますが、家を建てる方の考え方が変わってきて、家族の集まるリビングにスペースやコストを掛け、個室は最小限にという要望が徐々に増えてきました。
当時からいろんな背景があったと思いますが、教育的観点からもリビングやダイニングで勉強するスタイルが出てきたり、ライフスタイルを追求される方が増えたりしたことも、住宅の間取りプランが変化した理由だと思います。
家全体も小さくなる
最初に記事に書かれていたのは、まず前提として、戸建て住宅の床面積自体がどんどん小さくなってきています。国交省の調査によると、注文住宅の床面積は、平成16(2004)年では134平米(約40坪)あったのですが、令和5年には114平米(34坪)まで減少しました。とありました。
また、床面積が小さくなる一方で、広めのリビングや水回り、パントリーやシューズクロークなどの収納スペースを求める傾向は強まっています。そうなるとどこかを削らないといけませんが、その矛先が向かったのが子ども部屋です。最近ですと、注文住宅でも建売でも3~4.5帖がメイン。以前は最低6帖、できれば8帖欲しいという方が多かったのですが、今はわりと大きな家でも子ども部屋は小さめです。とのこと。
憧れと威厳
昭和の感覚では、自分が子供の頃憧れていた部屋を子どもに与えたいと考える人も多かったですし、そのことで親の威厳を示したいと考えていたのかもしれません。
もちろん、余裕があれば子ども部屋だって10帖あっても良いですし、家族のライフスタイルに合った形であれば、こうでなくてはならない、ということはありませんからね。
部屋の広さと学習
やはり記事にもありましたが、部屋が小さくても問題ないという潮流が生まれたのは、リビング学習の浸透も大きい。ということでした。
さらに、これは当然のことではありますが、『大きい部屋を作ったからといって子どもが勉強するわけではない』という認識が広まってきました。みなさんも小学生くらいの頃は自分の部屋ではなくリビングで宿題をしていた、という方は多いのではないでしょうか。
くわえて過去に『東大生はリビング学習経験者が多い』とメディアで盛んに取り上げられたこともあり、リビングの一角に“スタディスペース”を作る家も増えました。
さらに記事にもありましたが、ただ、一つ付け加えておくと、スタディスペースがあるからといってもちろんお子さんが勉強に熱心になるわけではありません。まったく使われないこともありますし、『ダイニングテーブルで十分』というケースもあります。
それでもリビングが散らからないように勉強道具などを保管するスペースを確保しておくのは大切だと思います。ここが一番お母さんの不満につながりますからね。いずれにせよ、どこで勉強するかは子ども次第です。
子どもよりも親優先に
そうしてみると、家づくりにおいては子どもの意見や要望はほとんど聞き入れる必要は無いということになりますが、当たり前と言えば当たり前かもしれません。
子どもを思う親の気持ちはどの世代でも同じでしょうけど、単に望まれるものを与えるだけでは誰も幸せを感じることは出来ない時代になったということでしょう。
ここで、こういった親優先の家づくりが、子どもに何か悪影響を及ぼすのではないかと不安を抱く人もいるかもしれない。だが著者さんは、「子ども部屋を大きくしたからといって、子どもの人生に良い影響があるわけではない」と説明されていました。
それはごもっともです。恵まれた家庭に育った子どもが必ずしも良い人生を送れるということではありませんし、むしろ子ども部屋すら無かったという環境でも良い人生を送ってこられた方は多いですね。
おじさんの子ども部屋
我が家の愚息二人も社会に送り出すことが出来て、親としては一旦役割を果たすことが出来たのではないかと思っています。各々がしっかりと独り立ちして自分の人生を歩んでくれることが、ひとつの目的だとすれば、快適な子ども部屋で30歳を迎えることの無いようにすることも必要かもしれません。
親のご機嫌
実は子育てにおいて一番大切なのではないかと思うのが、「親の機嫌が良い」と言うことのように思います。記事の著者さんも書かれていましたが、子どもはどうでもいいのか、と思われるかもしれませんが、まだ自立できず選択肢が少ない子どもにとって親の機嫌はとても重要です。余裕がなく、いつも不機嫌な親よりは、機嫌よく接してくれるほうが子どもにとってはありがたいはずです。
親が不機嫌なことほど、子どもにとって迷惑なことはありませんからね。子どもたちに『楽しく快適な子ども時代』を提供したいのなら、親がいつもゴキゲンに暮らせる間取りにしておくことが重要なのではないでしょうか。
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