ひとり暮らしの老親が「だまされない」ために。悪徳商法5つのフレーズ
高齢者を標的とした詐欺や悪徳商法被害のニュースが続いています。さまざまなメディアで報じられていますが、「自分が詐欺に遭うはずがない」「自分はだまされない自信がある」と思っている高齢者ほど被害者になってしまうのが、この種の犯罪の特徴です。
ここでは、実際にどのような手口があるのかを、『おひとりさま[老後生活]安心便利帳 2025年版』(扶桑社)を監修した服部万里子先生(NPO法人渋谷介護サポートセンター理事長)の解説とともに見ていきましょう。
2024年10月10日 20時0分 ESSE-online
高齢者を守る
昨日に続き高齢者関連の話題を取り上げたいと思いますが、ここのところ世間を騒がせているのも、素人集団による高齢者家庭への強盗事件ですので、これまで以上に高齢者家族の安全に注目する必要がありそうです。
オレオレ詐欺などという犯罪が知られるようになってから、どのくらいの時間が経ったのかわかりませんが、お年寄りや弱者を狙うというところが何とも節操が無いというか、許せないところだと思います。
自分の両親を見ていても思うのですが、最近のビジネスにおける販売手法も非常に巧みになっていますので、高齢者の方達にはなかなか理解するのが難しいのではないでしょうか。
たとえばサブスク。これも定額で使い放題という一見お得のようにみえますが、本人はサブスクというシステムを理解しないまま注文してしまい、以降毎月使わない健康食品が送られてくるようなことになっています。
サブスクが悪いわけではありませんが、高齢者などが利用する場合の保護や解約をしやすくするなどの対策も必要なのではないかと思います。
悪徳商法の手口
さて、記事にあったのは、高齢者を標的とした詐欺や悪徳商法として、どのような手口があるのか紹介されていました。
まずは視覚悪徳商法のなかでも、昔からあるのが「訪問販売」です。販売員がいきなり家に訪ねてきて、高額な商品やサービスを売りつけたり契約を迫ったりするものです。健康食品や貴金属、羽毛布団などが代表例で、“クーリングオフ”を使えないように契約書を偽造するケースもあるそうです。
つぎに近年増えているのが「点検商法」と呼ばれる悪徳商法です。家の点検を口実に業者のふりをして家にやってきて、不必要なリフォーム工事や商品交換、駆除作業などを契約させるものです。私達業界の信頼を失墜させる全く迷惑な話です。
また、「催眠商法」と呼ばれるものもあります。これは、ある場所に人を集めて、日用品などを格安で売ったり、無料で配布したりして会場を盛り上げ、参加者が冷静さを失ったところで、高額な商品を売りつけるというものです。
最後に、公的機関や金融機関などの関係者であるかのように思わせて契約させる「かたり商法」、注文していない商品を送りつけて代金を支払わせる「送りつけ商法(ネガティブ・オプション)」、身に覚えのないサイトの情報料などの未納を通告してくる「架空請求」、税金や保険料、医療費などの還付の手続きを装い、ATMを操作させて振り込ませる「還付金詐欺」なども高齢者を狙った犯罪ということです。
このフレーズに注意
記事にあったのは、まず詐欺や悪徳商法でよく使われるフレーズを紹介します。以下のようなフレーズが出てきたら危険です。
1:「お試しなので、今なら安く買えます」
2:「以前申し込んだ商品をお送りします」
3:「無料で点検できるので、一度見させてください」
4:「火災保険の活用で無料修理できます」
5:「元本割れしないので安心な投資です」
これらは悪徳商法の常套句です。そのほかにも「今日だけ」「今だけ」「特別に」というような言葉に惑わされないようにすることが大切です。
どのキーワードも高齢者に限らず多くの日本人が好きなもののように思いますし、もしかすると営業や販売をする上では多く使われているものかもしれません。
しかし、ここは今一度高齢者家族ともお話しをしていただいて、上記のようなお話しにはくれぐれも注意をして頂けると良いかと思います。
うまい話はありません
記事にもありましたが、「いずれの悪徳商法にもいえることですが、第一の対策は『タダより高いものはない』ことを、もう一度確認し、肝に銘じることです。ローリスク・ハイリターンのようなうまい話はありません。どんなに相手が人当たりのいい人でも、うまい話を信用してはいけません」と書かれていました。
本当にそのとおりですね。ただ、その判断が出来なくなってしまうのが、歳を取るということなのかもしれませんので、周りでカバーすることが大切ですね。
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