「“目標”は実現可能」イチロー氏が若い選手たちに伝えたい思い 「夢」との違い&「準備」の生むパワー
アメリカ野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51歳、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が日本時間28日、殿堂入りの表彰式典で約19分間にわたって英語でスピーチを行いました。
2025年7月28日 17時15分 日テレNEWS NNN
イチローさんの偉業
この偉業は一人の記者を除くアメリカ人の皆さんが認めて当然の活躍と、そこに至るまでの努力があってのことと思います。
イチローさんの語られていた内容には、本来の日本人が理解可能な価値観や考え方が含まれていたのではないでしょうか。
その元々理解可能な考え方の全てを、コツコツと完璧に実践されてきたのがイチローさんで、多くの日本人では、その何十分の1くらいを何とか努力して実現させているような形ではないでしょうか。
夢から目標へ
記事にもありましたが、スピーチで語られていた一部に下記のような部分がありました。
この思いについてイチロー氏は「子どものころから私の夢はプロ野球選手でした。小学校6年生のころ作文を書いたくらいです。しかし今の経験をもってもし書き直せるなら『夢』という言葉の代わりに『目標』という言葉を使います。“夢”は必ずしも現実的とは限らないが、“目標”はそれをどう達成するかを深く考えれば実現可能になるからです」と口にしました。
続けて「夢は見るのは楽しいが、目標に向かうのは困難で挑戦が伴います。『これがやりたい』というだけでは不十分です。本気で何かを成し遂げたいなら、それを達成するために必要なことを考える必要があります。夢を目標に変えるには、それを達成するために何が重要かをしっかりと考える必要があります」とコメント。
何とも素晴らしいスピーチではないでしょうか。今の日本でこんなことを言ってしまうと、時代遅れの精神論だとか、ブラックな考え方だとか、ややもすると何とかハラスメントだ、などと言われてしまうかもしれません。
もちろんイチローさんが語られるからこそ、その重みや意味も伝わってくるのだと思います。
万全の準備
さらにスピーチでは、この目標を実現するために現役時代のイチロー氏が心がけていたことは、万全の準備。「毎日、道具に気を配っていました。グラブのヒモがほどけていたせいでミスをしたり、スパイクを磨いていないせいでベースの上を滑ったりしたくなかったからです。オフシーズン中もルーティンがありました。春キャンプが始まるころには、マリナーズの解説者リック・リズに『なんてこった!イチローのレーザービーム送球だ!』と言ってもらえるのを待ちながら、体を整えていました」とコメント。
誰でもやろうと思えば簡単にできることでも、それを淡々と続けることがどれほど難しいことか、ある程度年齢を重ねた後ならわかることでも、一番その考えを理解して欲しい時には難しいこともあるでしょう。
さらにイチローさんは「小さなことをコツコツと続けていれば成し遂げられないことはありません」と語り、メジャーの舞台で恵まれた体格の選手たちに圧倒されたことを振り返りながら、「自分の『準備』に対する信念を大切にすれば、自身ですら持っていた疑念を乗り越えられると信じていました」と、準備を万全に整えることについて語りました。
私的に、これは小学生の教科書に掲載されるべき内容だと思いますし、もしくは大学生や社会人1年生の新人社員さんなどには、定期的に見返して欲しい教育教本になるかもしれません。
下記のyoutubeでは日英の字幕に対応していますので、英語の勉強にはなりそうですので、是非一度ご覧になってください。
本当に、イチローさんが日本人で良かったです。
国民の皆さんが年齢に関わらず、緩やかなチャレンジを繰り返していけば、今の最貧国状態からの脱出も叶うかもしれません。是非一度忘れずにご覧くださいませ。