地下駐車場で水没した車約280台、撤去めど立たず…補償は? 四日市市記録的大雨
記録的な大雨で浸水した三重県四日市市の地下駐車場は、排水作業がほぼ完了したということです。しかし280台ほどの車が取り残されていて、撤去のめどは立っていません。
2025年9月16日 19時47分 日テレNEWS NNN
地下駐車場
これも記録的大雨での被害ですが、地下駐車場という空間の安全性について、今一度点検と検証を行っておく必要がありそうですね。
都内では各地の地下駐車場に愛車を保管されているという方も意外と多いように思いますので、この季節では夜も気を抜けない日々を送られているかもしれません。
未だ様子がわからず
記事によれば、階段を下りていく消防や国交省の職員たち。向かった先は、12日の記録的な大雨により、地下1階から2階が浸水した三重県四日市市の地下駐車場です。
16日に初めて地下2階に調査が入り、深刻な被害の全体像滝のように階段を流れ落ちる雨水。これまで地下1階には約180台の車が取り残されていたことがわかっていましたが、地下2階の様子は全くわからないまま。
車の様子が気になり、見に来た人の姿も。
さらに、家族が地下2階利用という方「きのう入った時に地下1階から地下2階を見ると、(浸水して)踊り場が見られない状態。どうなってるか心配ですけど、どうしようもない」ということ。
地下2階は完全水没
調査によれば、駐車場は地下2階が完全に水没し、地下1階も最大1.2メートルまで浸水。地下2階からの高さは一時、5メートル以上に達しました。
浸水から5日目の16日。地下2階部分の浸水がほとんど解消したため、国交省の職員らは被害状況の調査を行ったところ…。
中部地方整備局課長補佐:「(地下2階の)歩いてきた区間は、100台ぐらいの車が止まっていた。泥がかぶった感じ。ものによって場所が移動していた。圧倒的に水量が多かったと感じる」とのことです。
調査した職員によると、地下2階に残されている車は少なくとも100台。排水で水位が下がったことにより、浮いていた車が折り重なる状態になっているといいます。
なんとも悲惨な光景が想像できますが、基本的に水没した車は2度と使用することが出来ませんので、おそらく全ての自動車が廃車ということになってしまうでしょう。
車両保険が頼りです
記事にあった弁護士さんのコメント:「自賠責保険は事故を起こした場合に出る保険。今回のような水没事故といったようなものには適用にならない。(保険金がでるのは)任意保険に入っていた人だけ」
自賠責保険は対象外となり、任意の車両保険に入っていた場合、保険金が出る可能性がありますが、加入率は47.2%ほど。補償を受けられない人が多く出てくる可能性があります。とありました。
皆さん当然任意保険には加入されていることと思いますが、多くは人身や対物が対象となっているものの、自分の車に車両保険を掛けている人はそう多くはないように思いますので、その場合は全額が自己負担ということになってしまうでしょう。
地下のリスクを常に考えて
国交省によると、排水作業はほぼ完了したということですが、車を個別に引き上げることは難しく、管理会社がレッカーを頼み一括で引き上げる方針に。撤去のめどは立っていません。ということでした。
やはり車を地下に駐車しておくことには、リスクが伴うということを認識していただき、早めの避難を実施していただくことが重要ということになりますね。
恐らく映像でご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、瞬間的に降る大雨では車路も川のようになっていましたし、あの勢いで水が入ってこられては、想定の排水設備では到底追いつかないでしょう。
とにかく少しでも災害の危険性を感じたら、大切なモノは地上3m以上に持って上がるとか、高台に移動するとか、早めの行動が大切ですね。