住宅建設の国家標準発表、4階以上の住宅にエレベーター設置を義務付け―中国
より質の高い住居で暮らしたいという国民のニーズに応えるべく、中国住宅・都市農村建設部は3月31日、国家標準「住宅プロジェクト規範」を発表した。
新規範は、新たに建設する住宅の1階あたりの高さについて、3メートル以上で、4階以上の住宅にはエレベーターを設置しなければならないと規定している。
2025年4月2日 20時30分 Record China
住宅の基準
さすがは中国、すぐに思い切ったことが出来るというところは本当に凄いですね。
ここだけの話しなので小さな声で言いますけど、実は日本の住宅って先進国の中では最低レベルの居住性能なんですね。
それはもう何十年も前からわかっていたことなんですけど、いろんな大人の事情から日本国民には周知されず、視線を巧みにずらされて目につきにくくされていました。
昨日もお話にありましたように、昨日からちょっとだけ省エネ基準の義務化などが始まりましたが、それでもまだ先進国のレベルには到達していません。
もちろん全てを北欧の基準に合わせる必要はないかもしれません。こと日本においては北から南まで縦に長い国土ですので、地域ごとの環境はかなり違うものとなっていて、そこに一律の基準というのは効率的ではないように思います。
進む中国
それにして、中国では住宅建設の国家標準というものが指定されていて、その内容は次世代を見据えたものとなっていて、やはり国家の資産とする思想を感じますね。
記事にあっ他のは、求められる壁や床板などの防音性能が高くなり、玄関ドア、バスルーム・トイレのドアの横幅が広くなり、バルコニーなどに設置する手すりの高さも高まったとか。
さらに、公共モバイル通信の電波が共有スペースやエレベーターのかごの中もカバーするほか、エアコンの室外機を専用スペースに設置しなければならない。さらに、気候区別の暖房供給施設やエアコン施設設置に関する要求なども規定したということ。そしてこの新規範は5月1日から施行されるということ。
思い立ったが吉日という感じで、すぐに始まられるところがまた凄いです。日本のように各方面に調整や忖度をする必要がないので、どんどん実施出来てしまうんですね。
キーワードその1「エレベーター」
これまでは7階以上の住宅にエレベーターを設置するようにと規定されていたが、新標準では4階以上となったということ。この新標準では高齢者のニーズを満たすことができる。と考えているようです。
キーワードその2「高齢者向け仕様」
新標準は主に高齢化社会を念頭に置いており、高齢者のニーズを満たすべく、設計の面でさまざまな要求が設けられた。
例えば、室外にはつながっているバリアフリーの通路を設置しなければならないほか、室内のバスルーム・トイレの便器や入浴器具の横に手すりを設置するか、設置できるスペースを残しておかなければならないなど。
キーワードその3「騒音」
新標準は多くの人が長年関心を寄せている騒音の問題に合わせて、騒音や防音の基準値を定めた。
例えば、寝室やリビングに隣接している部屋との間にある壁、床板の防音性能に対する要求が高くなっており、75デシベル以下から、65デシベル以下に変更された。また、エレベーターやポンプなどの音が設備から室内に伝わる建築設備の固体伝搬音の基準値が初めて定められた。と書かれていました。
これらのキーワードから伝わってくるのは、やはり高齢化社会が目前となって、その対応を急いでいるということのようです。
発想と目指す方向は良いとお思いますので、あとは現場でしっかりと図面通りの性能を発揮出来るように、施工管理を徹底していただけると良いですね。
そんな中国の国家標準にも勝るとも劣らないRC住宅を是非ご健闘ください。