注文住宅を建てた理由、最多は「住宅の老朽化」、「耐震性への不安」も上位に
顧客満足度調査を実施する株式会社oricon MEは、6月25日の「住宅デー」に合わせ、「注文住宅」に関する利用実態データを発表。
調査は、2月に発表した最新「2025年 ハウスメーカー 注文住宅ランキング」の調査対象者のうち、2024/09/26~2024/10/15の調査対象者である「過去10年以内に新築した戸建の注文住宅に在住している」6,045名に、注文住宅を建てた理由や工法、付けた設備などについて聞いている。
2025年6月25日 15時0分 オリコン
住宅デーとは
なかなか面白そうな調査です。
ちなみに、6月25日の「住宅デー」ってご存知でしたか?これは弊社も加盟している建設労働組合総連合(全建総連)が1978年(昭和53年)に制定したものなんですね。
この日付はスペインの建築家アントニオ・ガウディ(Antonio Gaudi、1852~1926年)の誕生日にちなむということで、住宅建築に関わる職人の仕事や技能をより多くの人に知ってもらうことが目的となっています。
1. 新築した注文住宅工法、木造は63.9%、鉄骨造は30.4%
さて、まず最初に記事にあったのは、新築した戸建注文住宅の「工法」については、「木造」が63.9%、「鉄骨造」が30.4%と「木造」が6割以上という結果に。それぞれの回答者からは以下のようなコメントが寄せられている。とあり、そのコメントは下記のとおりです。
●木造で建てた回答者
「鉄筋ではなく木材の温かみを感じられる(40代・男性)」
「地元の木材など、木の種類を選べて希望をかなえてくれる(60代以上・男性)」
「木造住宅で遮熱や遮音などが、とても優れている(60代以上・女性)」
●鉄骨造で建てた回答者
「軽量鉄骨構造により耐震、耐風性の安心度がアップした(60代以上・男性)」
「鉄骨で造り、災害に強い家にしたかった(30代・女性)」
「軽量鉄骨なので柱を減らせて広い空間を作ることができた(40代・男性)」
信憑性が・・・
あらら、なんか一気にこの調査自体の信憑性が損なわれた感じがしますね。本当にこの内容を調査結果として公表して良いものか疑問に感じます。
いずれのコメントも本当の回答とはとても思えませんし、その内容は作為的なものを感じてしまいますが、ここでの反論は差し控えるようにしたいと思います。
2.オーダーはデザインを1から決める「フルオーダー」が約7割
続いて、戸建て注文住宅を依頼した際の「オーダーの種類」について聞いたところ、デザインを1から業者と決める「フルオーダー」が68.6%、デザインやコンセプトをある程度決められた中から選んだ「セミオーダー・規格住宅」が31.4%と、約7割がフルオーダーを選択したことがわかった。
一般的に注文住宅とは、1点もののフルオーダーでの設計及び施工を行う建築方法です。従いまして、ハウスメーカーやプレファブで提案される住宅では、注文住宅ではありません。
3.注文住宅を建てた理由、「住宅の老朽化」が最多、「耐震性への不安」も上位
注文住宅を建てた(契約した)理由について複数回答で聞いたところ、「住宅設備が古くなったため」が19.9%で最多に。次いで「家が手狭になったため」が18.7%、「家族が増えたため」が14.1%となった。
また「耐震性に不安・不満があったため」も13.1%と続いており、住宅の老朽化や安全性に関しての不安を理由に挙げる回答者も一定数いた。
それはもちろん老朽化と耐震性の不安が理由のほとんどだと思いますが、その理由は各々の家族によって違うでしょうけど、自分達家族のライフスタイル実現のための注文住宅であって欲しいと思います。
4-1.「付けた設備」最多は7割超えの「食器洗い乾燥機」、「IHクッキングヒーター」「浴室暖房乾燥機」が続く
「注文住宅の購入時に付けた設備」について複数回答で聞いたところ、「食器洗い乾燥機」が7割超えとなる73.5%で最多に。次いで「IHクッキングヒーター」が57.9%、「浴室暖房乾燥機」が55.9%と続いた。
え~、今どきIHクッキングヒーターですか?最近はガス衣類乾燥機「乾太くん」をご要望される方も増えましたね。
4-2.付けてよかった設備、「スマートキー・電子錠」「太陽光発電システム」が8割超え
続いて、「注文住宅購入時に付けてよかったと感じる設備」についても複数回答で聴取。各設備を実際に付けた人のうち、”よかった”と感じている割合を「付けてよかった設備÷付けた設備」として算出したところ、最多は「スマートキー・電子錠」の81.2%、次いで「太陽光発電システム」も81.1%と、上位2つが8割を超える結果となった。
太陽光発電が8割超えですか。もちろん都内を中心に義務化を進めるようになった地域では100%設置かもしれませんが、家屋全体ではまだまだ普及とは言えない状況だと思います。
以上が記事に書かれていた「注文住宅」に関する利用実態データで、回答者から寄せられたコメントということです。
今日の記事では、情報処理の技術であったり、基本的な建築リテラシーを身に付けていないと、操作された情報に踊らされてしまうことがあるかもしれません。
正しい情報は弊社まで直接お問い合わせして欲しいと思いますので、なるべく早く、一度弊社事務所まで足を運んで頂けると良いと思います。