住んでわかった「後悔した窓」。掃除が大変、服が日に焼ける、夜眠れない…
ESSEonlineで2024年10月に公開された記事のなかから、ランキングTOP10入りした記事のひとつを紹介します。
窓の数や面積を増やせば、明るい家になります。しかし、窓のタイプや設置場所によってはデメリットが発生することに。
2024年11月26日 20時0分 ESSE-online
経験者のご意見
これはまた住まいづくり経験者による、貴重なご意見を聞かせて頂ける希少な機会ですので、是非参考にして頂けたらと思います。
まず著者さんは、掃除が大変なリビングの引き違い窓や、和室の縦すべり窓、朝日の入らないキッチンの窓に後悔。ほかにも、「クローゼット内の窓で服が日に焼けてしまう」「寝室の窓のシェードを閉め忘れると夏は暑くて眠れない」という残念な点も記載されていました。
最初に考えた著者さんの家づくりでは、大きな窓のある明るい家で、一年じゅう快適に暮らしたいと考えていたそうです。そこで、窓の種類や配置もじっくり検討。それでも、住んでみて後悔した窓があります。ということで詳しく見てみましょう。
リビングの窓
1、リビングは明るく開放感がほしいと思い、南側に大きな引き違い窓をつけました。日中は、この窓だけでリビングが十分明るくなっています。しかし引き違い窓には、気になる問題が。
引き違い窓は、サッシの桟(さん)の部分に砂やゴミがたまったり、小さな虫が侵入したりするのです。筆者も「ホコリはたまるだろうな…」とは思っていました。しかし、ホコリだけでなく、外から入ってきた虫の死骸も!
虫の死骸だらけになることがあるとは想定できず…。今は定期的に窓や網戸に、防虫剤をまいて対策しています。とのこと。
この場合で言えば日本人特有の南側大開口信者さんだったようですので、ある意味自業自得なところもありますが、サッシの環境は予想以上に過酷な箇所ですので、その汚れも想像以上なんですね。
また、南側の大きな窓で室内が明るくなるというのはイコールではありませんし、実はメリットよりもデメリットの方が多いので、昔ながらの固定観念に縛られた家づくりは危険ですね。
縦スベリ窓
2、掃除しづらい窓はほかにもありました。1階のLDKに隣接する和室にある、縦すべり窓(窓の軸がスライドし、左右どちらか一方に回転するように開閉する窓)です。筆者は換気用に開閉できる窓には、すべて網戸をつけています。
この網戸で問題が! 縦すべり窓には、室内側に網戸の枠がつきます。この枠のせいで隙間に、ホコリがたまり、窓の内側の掃除がしづらいのです。この窓は、ほとんど窓をあけることはありません。ですからこの窓には、網戸をつけなくてもよかったと思っています。
窓は開けない
おかげで開放感もあり満足しています。しかしあけない窓なら、最初からFIX窓にしてもよかったと、後悔しています。ということです。
これも以前からの常識を疑うこと無く、家づくりを進めてしまった結果のように思いますが、窓は開くものと思ってはいけません。必要の無いところでは窓は開く必要はないのです。
もちろん法的に必要な換気量を確保するためや、避難に必要な窓というものもありますが、それ以外は窓を開ける必要はありません。基本的な換気は24時間換気システムが行っていますので、陽気の良い時期に数時間開けるくらいだと思います。
キッチンに直射日光はNG
3、キッチンも明るくなるよう、リビングの大きな窓と同じ南側に窓をつけました。そのおかげで日中から夕方にかけては、明るいキッチンに。
キッチンに大きな窓を設置したのはいいのですが、冬はキッチンが冷える要因となっています。この窓はIHコンロにも近い位置。油汚れの懸念から、ハニカムシェードをあえて外しました。そのため冬に冷気を感じます。
ここももう少し設計者のアドバイスを聞いて頂ければ、避けられた不具合のように思いますが、基本的にキッチンに直射日光を取り入れるのは避けた方が良いですし、IHといえどもコンロに近いところに可燃物を設置されるのもいただけませんね。
紫外線に注意
4、ほかに西日で困っている場所があります。それはクローゼットです。
ここは子どもがオモチャや、習い事の物など、毎日使うものが収納されています。ですから、頻繁に家族みんなが出入りします。
そのため明るい方がいいと思い、窓を設置しました。この窓は西側にあるので、夏の西日で暑くならないよう、ハニカムシェードもつけています。しかし毎日夕方だけ、ハニカムシェードを閉めに行くのは面倒です。衣類に日が当たり変色する可能性もあります。クローゼットは安易に窓をつけない方が、よかったのかもしれません。
そうなんですよね。これも日本人の皆さんの認識が足りないところで、西日もさることながら紫外線の力を甘くみてはいけませんね。紫外線はモノを劣化させてしまい、色あせや硬化が進んでしまいますので、大切なモノは紫外線に当ててはいけません。
そんな失敗を少なくするためにも、家づくりはRCdesignまでお気軽にご相談ください。