東京23区の一人暮らし賃貸物件、最も問合せの多い間取りは? – 問合せ家賃は平均8.9万円
LIFULLは4月24日、「2025年の住まい探しの繁忙期市況 単身向け物件ワンルーム、1Kの問合せデータ」を調査した結果を発表した。
調査は、2021年~2025年の1~3月に「LIFULL HOME’S」に掲載された単身向け物件のうち、全国の政令指令都市および東京23区の賃貸物件を対象に、問合せ件数や問合せ賃料(管理費込み)、問合せ徒歩分数などのデータを集計・分析した。
2025年4月30日 10時37分 マイナビニュース
家賃も上昇中
大手住宅関連のポータルサイトさんによる調査が記事になっていましたので、不動産投資をお考えの方や、すでに大家業を営まれている方の参考にして頂ければと思います。
ここ数年の流れでは、とにかく日本がインフレの中に入ってから、建築費が高騰を続けていますので、新築は間違いなく家賃も上昇せざるを得ない状況が続いています。
さらに築年数をある程度経過している物件でも、大家さんの維持管理費が上昇していますし、新築につられて少しずつ家賃が上昇してしまうのは避けられないところだと思います。
問合せの多い「1K」
早速記事にあったのは、まず、全間取りのうち、東京23区内で単身者向け間取りの問合せ割合を調べたところ、最も問合せ件数が多かったのは「1K」で39.9%。2021年(37.1%)からの5年で2.8ポイント増加し、間取り別で最も大きな伸びがみられた。
また、2021年には8.4万円だった問合せ賃料は2025年には8.9万円となり、新大学生や新社会人には少し手が出しにくい賃料となっている。次点は「ワンルーム」(19.4%)で、問合せ家賃は緩やかに上昇しながらも7万円台をキープしている。とありました。
実際に最近計画を進めている中では、以前のミニマムなワンルームではなく、ちょっと余裕のある1Kの方が入居者さんにも喜ばれるということから、プランに採用されるケースが増えているように思います。
選ばれる理由
また、記事にもありましたように、以前のような下宿やぼろアパートが少なくなっていることもありますが、そんな生活を希望される方も少ないでしょうし、コストも大切ですが安全性や快適性もしっかりと考慮した物件選びがされるようになってきたと思います。
しかしながら、そのちょっと贅沢な1Kを単独で支払うには負担が大きすぎるようで、1Kでルームシェアしたり、もしくは企業からの家賃補助がある方しか入居出来ないということもあるようです。
築古でも駅近
記事ではワンルームで7万円台をキープしているとありましたが、これはあくまでも平均値であって、都心部では桁が変わるケースもあるようですので、立地や広さ、設備などをどこまで妥協出来るかによって、コスト負担も変わってくるのではないでしょうか。
他にも記事にあったのは、2021年~2025年の東京23区のワンルームと1Kの問合せ物件の詳細条件についてみてみると、築年数は長くなっており、5年間でワンルームは+1.7年、1Kは+2.6年。問合せ面積は昨年、今年と増加傾向にはあるものの、5年間でワンルームは+0.11㎡、1Kは-0.07㎡と概ね横ばいに。
また、最寄駅からの徒歩分数はワンルーム・1Kともに5年間でほとんど変化がないことから、「駅からの近さ」が依然として物件選びの重要な条件であるよう。
家賃は上がっているのに、部屋は広くならないし新しくもならないという……、東京23区での物件選びの厳しさが感じられる結果となった。と書かれていました。
少々ネガティブな内容となっておりましたが、多少築年数が古くなっても面積は変わらず、同等のコスト感で借りられるなら、まだ何とかなるレベルでしょうか。
しかし、上記に書かれていたとおり、家賃が上昇しているのに広くも新しくもならない、という状況が続くようですと、いよいよ賃貸市場にも何らかの影響が出てくるかもしれませんね。
東京離れも
最後に、面積単価は東京23区の3,840円が全国で最も高く、同程度の広さの1Kであっても割高。また、東京23区における20~24歳の給与内賃料負担率は33.60%で、無理なく暮らしていけるか慎重になる必要が。とありました。
さらに、今回の結果を受けて同社は、負担率が30%を下回る「横浜市」(負担率28.15%)や「さいたま市」(同22.81%)、「千葉市」(同22.81%)などのエリアでの住まい探しも有効だとしている。とのこと。
そうなってきますと、いよいよ若い人から東京離れが進むかもしれませんね。収入の3割を超える金額が家賃で消えるとなると、東京にいる意味を考える人も増えるのではないでしょうか。
賃貸経営のご相談も
これからの賃貸経営を考えると、1K以上の間取りで計画するか、それでもなおミニマムなプランにチャレンジするか、もしくは物件数の少ないファミリータイプにするか、非常に悩ましいところですが、あとは地域的な特性なども考慮して決められてはいかがでしょうか。
賃貸経営や不動産投資をお考えの方には、プランと収支計画のご提案からお手伝いをさせて頂いていますので、ご不明な点やご不安などお気軽にご相談ください。