「室外機の“日よけ”効果ある?」→設置方法ではまさかの逆効果も… 日本の知恵が“エアコン”を救う⁉
今年は異常な暑さの夏。まだまだ暑い日は続きそうです。そうしたなかで、命を守るためにも”エアコン”の使用を欠かすことができません。
さらに追い打ちをかける”物価高”で電気代も節約したい…、最近エアコンの効きが悪いな?と思っている方、設定温度や風向きなどエアコンの使い方も大切ですが、外で頑張っている”室外機”に目を向けてみることも重要だと、空調機器メーカーの「ダイキン工業」が呼びかけています。
2025年8月18日 11時20分 RSK山陽放送
日本の夏
すでに聞き飽きたフレーズとなっていますが、観測史上最高や歴代1位などの記録も、これだけ毎年コンスタントに更新されてきますと、もう特別なことではなくそういう環境に向かって変化が進んでいるということに違いありません。
連続猛暑日と40°Cを超える気温も、数年経過すれば特別なことではなく、日本の夏では日常的な光景になっていることでしょう。
上手なエアコンの使い方
そんな過酷な環境下で生命を維持するには、高性能住宅でエアコンを上手に使うことが必須となりますが、まだまだエアコンの使い方については知られていない方が多いのではないでしょうか。
室外機の設置環境
記事にあったのは、エアコンと言えば、部屋の壁に取付けられていたり、家電量販店で展示されている「室内機」の姿をイメージする人が多いと思います。しかし、エアコンは「室内機」と「室外機」の2つがセットで、1つのエアコンです。
そのため「室外機」がその性能を十分に発揮できる状態にないと、エアコンが本来持っている性能を十分に引き出すことができません。とありました。
そうですね、住宅用のエアコンでは、1対1の形で室内機と室外機がセットになっていて、実際に室内の熱を屋外に排出するのはこの室外機が担っていますので、しっかりと仕事をしてもらうには、それなりの環境が必要ということです。
室外機の役割
記事にもありましたが、室外機は屋内の熱い空気を屋外に運び出す役割を担っています。室内で取り除かれた熱を運んでいるのは室内機と室外機を結ぶパイプを通っている「冷媒」と呼ばれる物質です。取り除かれた熱はこの冷媒に乗せられて運ばれ、室外機で屋外に放出されます。そのため室外機周辺の外気温が何らかの原因で高くなりすぎる(外気温と冷媒の温度差が小さくなる)と、冷却効率が低下してしまい、 エアコンの「効き」が弱くなってしまうことがあるのです。
一説には室外機が動いているベランダでは設置状況や気象状況などにより45度近くまで達することもあると言いますし、南側の直射日光が当たる場所で、かつ風の通りが悪い環境だったりするとさらに高い温度環境になっている場合もあるでしょう。
日よけカ使い方使い方
そこで考えるのが、では室外機周辺の気温を下げてあげればいいのか?その発想からか、最近、室外機の上にかぶせる”日よけカバー”などを付けているシーンを目にすることがあります。この日よけカバーには節電などの効果あるのでしょうか?
記事にあったのは、(ダイキン工業 広報)「室外機が吸い込む空気の温度を下げる意味で、日よけによる節電効果は期待できます」
(ダイキン工業 広報)「ただし、室外機の背面や側面にある『吸込口』周辺の風通しや、室外機正面の『吹出口』周辺の風通しが悪くなると、効率的な熱交換の妨げになるため、日よけを作る際には注意が必要です」とのこと。
それはそうでしょう。この室外機の機能は車のラジエターみたいなものですので、周辺の空気に自分の持っている熱を渡せないと仕事になりませんので、ある程度の風通しが必要ということです。
最近ではホームセンターや100均などでも販売されていることもあって、使われているご家庭も多くなっているかと思いますが、定期的に目視で確認して位置がずれていないか点検をするようにしましょう。
よしずやすだれも良いですよ
一方で記事によれば、ダイキン工業では、日よけカバーよりも、日本で古くから使われてきた”よしず”や ”すだれ”を使用し、室外機周辺で日陰をつくることを推奨しています。とありました。
確かに、日差しの当たる窓の外に「よしず」や「すだれ」を設置すると、それだけで太陽の熱が遮断され、部屋の温度上昇を抑える効果がありますので、室外機と同時に窓にも設置すれば間違いなく省エネにつながるでしょう。
最後に、記事では”よしず”や”すだれ”に加え、日本の伝統文化”打ち水”も効果的だということです。とありましたが、これは室外機の周辺に水をまくだけにしてください。
水はかけないでね。
ここで注意したいのが、室外機本体に水をかけることです。室外機に水をかけると室外機の温度が下がり、エアコンの効きがよくなるのでは?と思ってしまいますが…。
(ダイキン工業 広報)「よく良かれと思って水をかける方もいらっしゃいますが、水を室外機にかけるのは故障の原因になりますのでお控えください」「(室外機は)基本的には、雨があたったり水にぬれても問題がないように設計はされていますが、室外機の中めがけて高圧洗浄機などで水をかけると電子部品などの故障につながる可能性があります」と書かれていました。
くれぐれも室外機に直接水をかけるようなことは控えてくださいね。これらの対策を行った上で、室内のエアコンは24時間連続運転で、6月~9月頃までつけっぱなしがオススメな暮らし方です。