「見晴らし良好」でも「日当たり最高」でも買ってはいけない…AIが15分で見抜いた住宅広告の”不都合な真実”
住まい選びで「地雷物件」を回避するにはどうすればいいか。AIを活用して住宅購入費を620万円削減したという会社員の横山祐太さんは「住宅情報サイトの謳い文句に騙されてはいけない。ChatGPTとGeminiをフル活用すれば、1件あたり10~15分で物件の急所を暴くことができる」という–。
2026年10月8日 19時15分 プレジデントオンライン
ポエムと学び
ちょっと面白い記事でしたので共有させて頂きました。
以前から業界では、ここが腕の見せ所という感じで工夫をしてきたところですが、嘘や偽りで人を欺くことが目的ではないにしろ、消費者には一定のスキルやリテラシーが求められることになっています。
実際に不動産の購入をご検討なさっている方達には、真剣にお考えのことと思いますので、記事を参考にAIを上手に使いながら、ポエムの読み方を勉強されると良いと思いますし、購入予定の無い方達でも、その解釈を楽しみながら勉強しておきましょう。
AIの辛口翻訳
記事によれば、不動産情報サイト(SUUMOやHOME’S)の紹介文は、いわば「売るためのポエム」だ。都合の悪いことは書かれていない。私は気になる物件を見つけると、そのURLや紹介文をコピーし、彼らにこう命じた。
〈不動産業者が書いたこの紹介文を「翻訳」して。美辞麗句の裏に隠された「リスク」と「デメリット」を推測し、辛口で指摘して〉すると、魔法が解けるように真実が浮かび上がる。とのこと。
ここでいう彼らというのが、AIであるChatGPTやGeminiのことですが、本当に日々進化するスピードが凄くて、出来ることも日々増えていますので、少しでもその恩恵を感じられると良いですね。
翻訳例1
以下、記事にあった翻訳の例を見てみましょう。
●広告
〈緑豊かで閑静な住宅街! DIY好きにおすすめ!〉
○AIの翻訳(チャッピー)
〈駅から遠く、夜道は暗い可能性があります。また『DIYおすすめ』は、『そのままでは住めないほどボロボロ』という業界用語です。大規模な修繕費を覚悟してください。〉
●広告
〈再建築不可ですが、その分広々としたお庭が魅力!〉
○AIの翻訳(ジェミニ)
〈論外です。住宅ローンが組みにくく、将来売却しようとしても二束三文になります。『広々とした庭』は、単にセットバックが必要で建物が建てられない土地の余白に過ぎません。〉
面白いですね。閑静な住宅街は夜道が暗いとか、DIY好きにおすすめがボロボロの業界用語だったとは知りませんでした。
さらに、ちょっと悪意を感じてしまう例では。
翻訳例2
●広告の謳い文句
〈駅徒歩5分、フルリノベーション済みで新築同様! 即入居可〉
○チャッピーの眼
〈物件概要の『私道負担』と『持分なし』という項目を見逃すな。前面道路の所有権を持っていない場合、将来の配管工事や建て替え時に、私道所有者から高額な『掘削承諾料(ハンコ代)』を要求されるトラブルが多発している。内装の綺麗さは、この致命的な法的リスクを隠すための化粧に過ぎない。〉
◎学び
道路の権利がなければ家は建たない。AIが“確認すべき論点”として拾い上げてくれる。あとは自分で裏を取る。→要確認。
私道負担とは家の前の道路が公道(国の持ち物)ではなく、個人の持ち物である場合、その権利の一部を持つこと。これがないと、道路の通行やガス工事などでトラブルになることがある。
●広告の謳い文句
〈広大な敷地、建築条件なし。趣味を楽しむ庭づくりを。〉
○ジェミニの眼
〈ハザードマップと微地形を照合。この区画は周辺よりわずかに低く、過去の集中豪雨で浸水被害が出ているエリアだ。広告にある『格安』の理由は、地盤改良に多額の費用がかかること、および水害リスクの織り込みと推測される。家族の安全を最優先するなら選ぶべきではない。〉
◎学び
「安い土地」には必ず理由がある。AIは地形のわずかな高低差まで読み取り、ハザードマップという客観的な物差しでリスクを可視化してくれる。→即却下。
●広告の謳い文句
〈2017年築、駐車スペースは3台分あります。多趣味なご家族に!〉
○ジェミニの眼
〈土地面積81平米のうち、約45%(36平米)が路地状部分、いわゆる「敷地延長(敷延)」だ。ここに3台停めるには縦列駐車しかなく、奥の車を出すために前の車を退かす「入れ替えパズル」を毎日強いられる。実質的な庭や有効スペースはほぼ皆無。数字上の「駐車3台」は生活の利便性とは無関係だ。〉
◎学び
スペック表の数字は嘘をつかないが、不動産屋はその数字を「都合よく」解釈させる天才だ。AIは敷地図面から「実際に使える有効面積」を算出し、生活の不自由さを論理的に暴いてくれる。→即却下。
AIの使い方と人間の判断
如何だったでしょうか。ポエムの絶妙な言い回しとAIの切れ味が面白いですし、そこからの学びも参考になったのではないでしょうか。
記事では、AIは、綺麗なリビングの壁紙や、広々としたバルコニーに感動することはない。彼らが冷徹にスキャンしているのは、備考欄の小さな文字、法律という「見えないルール」、そして過去の履歴データである。
人間は、つい「理想の生活」を夢見てしまい、目の前の小さな違和感に蓋をしてしまう生き物だ。日々の生活で忙しい私たちが、一生に一度の大きな決断を下すときでも、AIは感情に流されず背後から「その物件はやめておけ」と静かに袖を引いてくれる。と書かれていました。
すでにどの業界でも、AIをどこまで業務に取り込めるか、人間のやることとAIの出来ることなのど見極めに注力していることと思いますので、全体的に遅れている印象の不動産業界でも、ポエムをAIが作るようになっていると思います。
AIが作ったものをAIが評価するような形にもなっているように思いますが、最後はやはり人間の感性やインスピレーションが重要で、そこが正しいと思えることが大切なように思います。
なんだかんだ言っても、住まいはRC住宅がオススメです。






