寝るときのエアコン『24~25℃』が正解!タイマーは何時間がベスト?大事なのは「脳をクールダウンさせる」 目からウロコな”睡眠の正解”
気象庁は2日、「高温に関する早期天候情報」を発表。6月上旬から全国的に「かなりの高温」が予想されていて、近畿も大阪では11日以降、京都では5日から30度を超える予想です。
これからの時期、頭を悩ませるのが暑さによる夜の寝苦しさ。エアコンをつけて寝る人も多いと思いますが、その使い方が実は「睡眠の質」に大きく関わります。 暑い夜のエアコンの“正解”とは…。
2025年6月5日 13時0分 MBSニュース
日本の夏の過ごし方
もう何十年も言い続けているのですが、日本の夏の過ごし方として、近代的で健康的かつ経済的な方法をお伝えしています。
皆さんお気づきの通り、日本だけに限らず地球全体で気候変動があり、夏はより暑く冬はさらに寒くなる方向で、春と秋が短くなっていますので、暑く長い夏が続いている状態です。
断熱性能と気密性能の高い住宅で室温を一定に保つことは、さほどエネルギーを必要としませんので、24時間4ヶ月付けっぱなしでも電気代はそれほど多くはありません。
睡眠を考える
今日の記事では、睡眠の専門家である東京疲労・睡眠クリニックの院長さんが記事を書かれていましたが、概ね私がお伝えしている住まい方で間違いないことを確認して頂けました。
一方で睡眠という切り口での情報では、始めて聞くところもありましたので、大変勉強になりました。
脳を休ませる
まず記事にあったのは、睡眠で一番休ませるべきところは、実は筋肉や臓器ではなく「脳」です。というのも、面積あたりの発熱量が体の中で一番多いのは脳だということです。また、自律神経の中枢があるということで、特に冷やして休ませることが“体を休ませる”ことにつながるのです。とありました。
これはまさに目から鱗です。パソコンの頭脳と呼ばれる部分も使っていると相当な熱を発生させていますので、そこは人間も同様に思考回路の部分が一番エネルギーを使い発熱もされるということのようです。
さらに、夏でも冬でも、同じ距離を運動したときの体の疲れ具合は同じはずだということです。しかし、夏のほうが疲れを感じるのではないでしょうか。それは、汗をかいたという身体的な疲れではなく、“汗をかかせる”という複雑な指令を脳がたくさん出しているため、脳が疲れることで疲れを感じるのだと医学的にわかっているということです。
冷却方法
次に書かれていたのが、では、どうやって脳を冷やすのがいいのか。脳の自律神経の中枢は鼻腔に近い場所にあるため、鼻から冷たい空気を吸うことが自律神経の中枢を冷やすことに一番良いです。
風呂場でのぼせてしまうのは、風呂場の室温自体が高くなっているため、鼻から吸う空気も熱くなり脳が温まってしまうからだということで、これは熱中症の一歩手前の状態です。また、鼻がつまったときもボーっとしますが、これも鼻がつまることで、酸素が減っているのではなく、冷やせなくなるからボーッとするということです。
そこで、「脳をクールダウンさせる鼻呼吸」を紹介します。まず、鼻からゆっくり3秒間、息を吸います。その後、4秒間、息を止めます。そして5秒間、口からゆっくり息を吐きます。これは海外で確立されている方法で、これを涼しい部屋の中で3回繰り返すと、脳を冷やすことにつながるということです。
脳に快適な温度
記事によれば、そもそも脳にとって快適な温度というのがあり、その快適な温度にするための室温が23℃前後だということです。ただ、これはあくまでも室温の設定で、直接的に脳を冷やすのはNGです。そして、睡眠中の快適な室温は、実は脳と体で違います。脳が23℃前後であるのに対して、体は26℃前後です。
そうだったんですね。脳の快適な温度が23°Cとは知りませんでした。これまで私の推奨してきた夏のエアコン温度設定は26°Cでしたので、これも訂正する必要がありそうです。
記事では、脳は23℃前後、体は26℃前後、この“差”をどうするか。結論、エアコンの設定温度の正解は、間を取って24~25℃です。とありましたので参考にしてください。
寝具は年間共通が正解
続いて記事にあったのは、体が寒くて震えたりすると睡眠が浅くなってしまうので、頭は冷やして体は温める必要があります。そのためには布団をかけてください。医師は夏でも冬用布団でいいと話していて、冬用布団で、暑くない程度まで室温を下げていいということです。
夏の睡眠時に、パジャマ代わりの短パンにTシャツはNGです。長袖長ズボンのパジャマなどを着用して、布団を掛けて寝てください。
記事にも書かれていましたが、まず寝るときの服装は、夏でも長袖・長ズボンが良いということです。発汗した後、服がないと、例えばひじが曲がった状態で寝ていたら汗が気化しないので、体温調整ができません。そのため、できれば吸水速乾性の服で汗を吸い取ってもらった方がいいということです。
足が冷える人も、靴下は足の裏の発汗が止まってしまうので良くありません。足が冷えやすい人はレッグウォーマーなどがいいということです。
正しい使い方を実践して快適に
また、扇風機は体に風を直接当てるのはNGです。首振りで使用したとしても、当たるところは体の片面だけです。片面だけ涼しいと、体が勘違いして全身の汗腺が閉じてしまうということです。そうすると体温調整がうまくできず、結局、寝苦しい夜になりかねません。
如何だったでしょうか。今日の記事では睡眠の正解を示して頂きました。もちろん電気代や地球環境の問題は別に考える必要があるかもしれませんが、体の健康と深い睡眠を考えたときにはこれがベストということです。そして、エアコンのタイマーは、熟睡のためには「朝までつけっぱなし」が正解です。
今年の夏も相当暑い夏になりそうです。是非、快眠を目指して“睡眠のポイント”を実践して、健康を維持しましょう。