家づくり講座第557回
寒暖差が大きめですので、体温調節に気をつけてください。それでは土曜日恒例の家づくり講座第557回をお届けいたします。どうぞお付き合いください。
玄関の位置決め
さて、間取りを考える時、あなたは玄関の位置をどのように決めますか?
道路や駐車場の向きに合わせますか?
それとも、風水や家相に配慮して決めますか?
あなたには、上記以外にも、ぜひ配慮してほしいことがあります。
風の流れに注意
それは、「新築予定地域の風の流れ」です。
なぜなら、風当たりが強い場所に玄関を設けると、
・強風で煽られた玄関ドアが、柱や壁を傷つける
・わずかでも隙間があると、隙間風がヒューヒューとうるさい
・ネジや金具が緩んでいると、強風のたびにドアが揺れてカタカタ音がする
・大雨時に強風が吹いた時、玄関に水が入り込む
・玄関ポーチの傘立てやプランター等が、風で転倒する
などのリスクがあるからです。
簡単な調査方法
では、どのようにしたら、風の流れを調べられるのでしょう。
最も簡単な方法は、気象庁のホームページでの検索です。
まずは、
「ホーム」
↓
「各種データ・資料」
↓
「過去の気象データ検索」
↓
「都府県・地方の選択」
↓
「地点の選択」
と進んでみましょう。
「年・月ごとの平均値を表示」では、月ごとの平均風速や最多風向きが分かります。
「年ごとの値を表示」では、その年の平均風速の他、最大風速・最大瞬間風速と、その風向きが分かります。
これらのデータは、効率の良い風の通り道を検討する時に役立ちます。
ぜひ、チェックしてみてください。
避けられない場合の対処法
とはいえ、風当たりの強い場所のリスクは理解できても、そこにしか玄関を配置できない場合があるかもしれません。
そんな時は、玄関ドアに強風対策を施しておきましょう。ドアクローザーのストップ機能を調整すれば、ドアを任意の位置で止められます。
バックチェック機能を調整すれば、ドアが強風に煽られて一気に開くのを防げます。
初めてだとわかりにくいので、ショールームを見学した時や、引き渡しや定期点検等の際に、実物を見ながら教えてもらうといいですよ。
また、玄関前に壁やフェンスを設ければ、強風対策だけでなく、目隠し対策にも役立ちます。
壁なら風も視線も完全に遮断できますが、外の光を取り込めなくなります。完全に遮断するより程よい加減に調整したい方には、フェンスの方が良さそうですね。
ただし、玄関前に適度なスペースがない場合、入居時の家具の搬入だけでなく、日々の暮らしでも不便を感じることがあります。
設計士に相談を
生活の様々なシーンを想定しながら、より良い強風対策を業者と一緒に考えてみましょう。
ご不明な点は弊社設計士にお気軽にご相談ください。