温水洗浄便座の故障を放置すると発火の恐れも 事故の8割は「製造から10年以上」
多くの家庭に設置されている温水洗浄便座ですが、NITE=製品評価技術基盤機構は、故障や異常を放置すると発火などの恐れがあるとして、注意を呼びかけています。
2024年7月25日 12時25分 TBS NEWS DIG
耐用年数と標準使用期間
住まいの設備の中では、重要度が高くその上予想以上に高価な部品ではないかと思いますので、もう少し長く使いたいと思うものの、そうはいかない現実があります。
一つの基準としては、国税庁の発表する耐用年数表によると、トイレは「給排水・衛生設備、ガス設備」に区分され、その耐用年数は15年と定められています。
しかし、製造メーカーでは、「設計上の標準使用期間」というものを定めていて、温水暖房便座は10年となっています。これは標準的な使用条件で使用した場合に安全上支障なく使用できる期間です。
製品の無料修理を規定した保証期間とは異なりますので、保証期間以降ではお客様にメーカー点検(有償)を受けて頂くことがお勧めされています。
事故例
記事にあったのは、トイレそうじをする男性。水漏れに気が付きますが、そのまま使い続けます。すると、突然、煙が上がり、温水洗浄便座の一部が溶けてしまいました。という事例があったとか。
NITEによりますと、温水洗浄便座が発火するなどの事故は去年までの10年間で69件報告されていて、このうち15件は「水漏れしている」「便座が温まらない」などの故障や異常を放置して使い続けたことが原因だったということです。
また、事故のあった温水洗浄便座のおよそ8割は製造から10年以上経過していました。
設備は10年更新
NITEは定期的に点検を行い、異常や故障を見つけた場合、ただちに使用を中止して販売店やメーカーに相談するよう注意を呼びかけています。と書かれていました。
10年は本当にあっという間に訪れますので、どうしてもまだ大丈夫だろうと考えてしまいがちだと思います。
しかし、家電製品として設定された寿命を超えている場合もありますので、そこはしっかりと現実を認識して頂き、機器の更新を考えて頂きたいと思います。
せめて建物本体は、RC住宅で100年使い続けてほしいと思います。