防水衣類が“洗濯機クラッシャー”に!?日常にひそむ家電事故の盲点
防水シーツやレインウェア、サウナスーツなど、私たちの生活に欠かせない「防水機能付きの衣類」。これらを洗濯機でそのまま洗っていませんか?実は、思わぬ事故を招く恐れがあるのです。
2025年4月11日 11時56分 おたくま経済新聞
レイングッズに注意
通勤されている方の中には、雨の日にはカッパやレインコートを使われていることと思いますし、私も同様にいつもお世話になっています。また、私たちのお仕事では雨天時の作業もあったりしますので、レイングッズは手放せない道具ですね。
そんな日常的に必要な衣類等を洗濯する時に、注意が必要ということがニュースになっていました。
この注意喚起を行ったのは、「独立行政法人 製品評価技術基盤機構 NITE(ナイト)」。4月9日、公式X(旧Twitter)に投稿された動画では、自転車カバーを使った脱水実験の様子が紹介されています。
洗濯機が・・・
記事によれば、動画の中では、洗濯機が突然激しく揺れながら回転し始め、その後、横転して倒れてしまうという衝撃の光景が映し出されます。実験は安全に配慮し、周囲に何もない環境で行われていましたが、もしこれが家庭の洗面所だったら……と想像すると、背筋が寒くなります。
一般社団法人日本電機工業会(JEMA)のホームページに掲載された解説によると、防水性衣類はその構造上、「水を通さないため、洗濯槽の中に水が溜まってしまう」のだそうです。
この溜まった水が、脱水時に一気に偏って移動し、洗濯槽の回転バランスが大きく崩れてしまうことで、「異常振動や機器の転倒を引き起こす」という仕組み。だということです。
この映像は結構ダイナミックと言いますか、アメージングと言いますか、まあ想像を超える動きをしていました。もちろんこのような動きをされたら、洗濯機本体の破損や、最悪の場合、周囲の壁や床にも相当な被害が及ぶ可能性があります。
使用可でも大事を取って
さらに記事で紹介されていたのは、SNSではつい最近、防水シーツに関する投稿が大きな話題となりました。「洗濯機・乾燥機の使用可」の防水シーツを、「洗濯ネットに入れて」洗濯したところ、洗濯機が大破。さらに、洗濯機が大きく動いたことで「壁に穴が空いた」というのです。
防水シーツは日常的に使用するものであり、洗濯機で洗うのも当然です。しかも、シーツ側に「洗濯機可」と表示されていたなら、疑いもせず安心して使用してしまうでしょう。この思いがけない事故は、多くの人に驚きをもって受け止められました。
いやはや、使用可と言われれば、それは誰でも洗いますよね。乳幼児や介護をされているご家庭や施設などでは、防水シーツを使われているケースも多いでしょうから、どうしたら良いのか途方に暮れている方もいらっしゃるかもしれません。
他にも注意すべき防水性衣類は、サウナスーツ、雨ガッパ、釣り具ウェア、ウインドブレーカー、スキーウェア、寝袋、おむつカバー、ウェットスーツなどが該当します。
これらを洗濯したい場合、洗濯表示に「洗濯機可」と記載されていたとしても、手洗いによる洗濯、もしくはクリーニングなどプロにお願いするのが無難。だと言うことでした。
記事にあったのは、便利さの裏にひそむ思わぬリスク。普段何気なく行っている家事だからこそ、こうした情報を知っているかどうかで安全性が大きく変わります。防水性の衣類を扱う際は、改めて「説明書」を確認してみてください。
下記動画も一度ご覧ください。
https://x.com/NITE_JP/status/1909861760082858312
<参考・引用>
ナイト(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)NITE公式(@NITE_JP)
一般社団法人 日本電機工業会 JEMA「防水性の衣料・繊維製品の洗濯機でのお洗濯・脱水のご注意」
まずは基本的な使い方を学んでいただき、正しい使用方法を守って、無理の無いよう安全第一でご使用ください。もしご不安な場合は、洗濯機が暴れても安心なRC住宅がオススメです。