我が家は寒すぎる!が、建て直すほどお金はない…住まいの悩み、専門家によるベストアンサー
知られざる「日本の住宅とその性能」について焦点をあてる本連載。今回は「今の家は、冬寒く、夏暑く、結露にも困っているけど、建て直すことは難しい」というよくある悩みに対し、専門家による最適解をみていきます。
既存住宅の性能の低さは社会問題⁉
日本の住宅の性能は非常に低い一方で、「今の家は、冬寒く、夏暑く、結露にも困っているけど、建て直すことは難しい」という方は多いと思います。
2022年12月13日 10時15分 幻冬舎ゴールドオンライン
本日の記事は上記の通りです。
日本人が知らない快適な暮らし
本当に残念なことですが、日本人は快適な住まいを知らなさ過ぎると思います。
この時代においてもなお、冬は寒くて当たり前とか、家の中で化石燃料を燃やし、エネルギーを浪費しながら環境に負担を掛けて暮らしていることにも疑問を感じない人がまだまだいらっしゃいます。
現在の地球環境、エネルギー価格の高騰、人間の健康と安全を考えたら、直ぐに手をつけないといけないのが、住環境の整備なんですね。
出来れば、建て替えを希望したいという方もいると思いますが、そこは金銭的な部分も含めて多くの条件をクリアする必要がありますので、リフォームやリノベーションという選択肢も検討する必要があるでしょう。
まずは、もっともっと住まいは快適で安全な場所に出来るということを知って欲しいと思います。
もちろんRC住宅なら、強さと耐久性も合わせて快適な暮らしが実現出来ますが、様々な構造・工法に精通している弊社なら、リフォーム・リノベーションも安心してお任せ頂けます。
快適な住まいの安全と経済性。
今回の記事では、既存住宅の窓の断熱リノベーションについて書かれていました。
記事にもありましたが、日本の既存住宅の断熱・気密性能の低さは、様々な面から、かなり深刻な社会問題だと思います。具体的には、まず「ヒートショックリスク」です。この言葉は、だいぶ一般的に知られてきているかと思いますが、改めて説明すると、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担が掛かることを言います。
特に冬の入浴時に発生することが多く、消費者庁によると、19,000人/年もの方々が、ヒートショックで冬に浴室で亡くなっていると言われています。これは昨年の交通事故死者数の7.2倍にも上る人数です。
そして一説には、この2~3倍もの人数の方々がヒートショックで倒れて命を取り留めても、半身不随や車椅子生活等になってしまい、健康寿命を縮めてしまっているともいわれています。これは、我が国の社会保障費負担の増大にもつながっているそうです。
これらの健康リスクを極力少なくすることを、直ぐに着手しなければいけません。
次に書かれていたのは、電気代やガス代がものすごい勢いで値上がりしているということ。ほとんどの方が実感していることと思いますが、それらの負担を気にして、必要な冷暖房を我慢することは、健康や生活の質の面から考えると、もちろん望ましいことではありません。
ちなみに、東京電力の公表資料に基づいて、電気代の推移を調べてみたところ、直近6年間では、年平均6.8%ずつも値上がりが続いています。そしてここ2年間ではさらに、なんと14.7%ずつも値上がりが続いています。
この値上がり傾向は今後も続くと予想されていますから、冷暖房を効率的に行えるように家の性能を高めることの必要性が増しています。
体感温度はご存じですか?
さて、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、人の体感温度は、室温と壁面温度(壁の内側)の平均値といわれています。輻射熱とは、物理学的には、遠赤外線などの熱線によって伝わる熱のことで、太陽や赤外線ストーブなどから放出される熱は輻射熱です。温度の違う物体は、輻射熱でエネルギーのやりとりをしていると言われています。
例えば、断熱性能の低い家では、冬にエアコンが頑張って30℃まで暖房しても、壁面が外気の影響で10℃まで冷たくなっていると、人の体温が壁面に奪われて寒く感じ、体感温度はその平均の20℃になってしまいます。これを「冷輻射」といいます。
一方で断熱性能の高い家では、エアコンが22℃まで暖房して、壁面温度が20℃で維持されていれば、体感温度はこの平均で21℃ということになります。温度計で測ると前者の家の方が8度も室温が高いのにもかかわらず、後者の家の方がむしろ暖かく感じるわけです。
このような環境を改善するのに、一番効果的でコスパがいいのが窓です。冷暖房の熱エネルギーは、窓からのロスが非常に大きいので、まずは窓の断熱性能を高めることが効果的です。
サッシを全て取り外し、そっくり交換してしまう方法とか、ガラスだけを高性能なガラスに交換するとか、既存の内側にもう一つ冊子を取り付けるとか、今はいろんな方法がありますので、建築的な条件とご予算を考慮してお決めいただけると良いでしょう。
快適な住まい環境を諦めないでください。もっと快適に、もっと省エネに、もっと安全に、新しい暮らし方を是非実践してみてください。
そんなリフォーム・リノベーションのご相談、RC住宅へのお建て替えのご相談もRCdesignまでお気軽にお問い合わせください。