家づくり講座第519回
それでは土曜日恒例の家づくり講座第519回をお届けいたします。どうぞお付き合いください。
さて、住宅火災の際、「逃げ遅れ」が原因で死亡するケースは多いものです。
その対策として火災警報器の設置が義務付けられたのは、2006年のことでした。
火災警報器の設置義務
ちなみに、全国共通で義務化されているのは
・寝室
・寝室がある階の階段
だけです。
そのほか、各自治体の条例によって、居間や台所などの居室にも義務付けられている場合があります。役場や消防署のホームページ等で確認できるので、この機会に、ぜひチェックしてみてください。
火災予防と対策
さて、火災予防のため、新築をきっかけに
・IHクッキングヒーターを導入する
・石油暖房は用いない
・自宅内での喫煙を禁止する
などの対策をする方は少なくありません。
その他の出火原因
確かに、それらが原因となる火災は多いのですが、その他にも、こんな出火原因があります。
■コンセントとプラグの隙間に溜まったホコリ
冷蔵庫やテレビなど、長い間差しっぱなしにしているコンセントにはホコリが溜まりやすいものです。そのホコリに湿気が加わると、発火の危険性は高まります。
定期的に掃除するのは勿論ですが、新築計画の際は、家具の後ろなど掃除しにくい場所にコンセントを配置しないよう注意しましょう。
■日差しが当たる場所に置いた花瓶・水槽・スノードーム
水やスノードームは、虫眼鏡のように光を一点に集めます。そこに紙やカーテンなど燃えやすいものがあると危険です。
もし、花瓶や水槽の置き場がそこしかないのなら、日差しが当たる時間帯だけカーテンを閉めるなどの方法で予防しましょう。
■電池
電極と電極、または電極と金属類が接触した場合、ショートして出火することがあります。それを防ぐため、
・未使用の電池は、使用する分だけパッケージから取り出す
・使用済みの電池を捨てる際は、セロテープやビニールテープで電極を覆う
・リサイクルマークがついた充電式電池はゴミとして捨てない
(リチウムイオン電池は特に危険)
などの対策を徹底しましょう。
■電子レンジ
食品は、必要以上に温めると発火することがあります。使用する際は、目安として指定されている時間を守りましょう。
なお、発火に驚いて扉を開けると、周囲に燃え広がる恐れがあります。なので、もし食品が燃えた時は絶対に扉を開けないこと。
まずは電源を遮断し、それでも消えなければ消火器などで速やかに消火しましょう。
■洗濯乾燥機
美容オイル・食用油・機械油など、油類が付いた衣類を洗濯乾燥機で乾燥させると、油分が熱風で酸化します。その際に発生した酸化熱が原因で発火することがあります。
油分が付いた衣類を洗濯した後は、必ず自然乾燥にしましょう。
家は燃えたらいけません
いかがでしたか?
まずは火災が発生する原因を無くすこと。そして、もし火災が発生した際は、火災警報器で早期発見して被害を最小限に抑えること。
中には、不安解消のため、全ての部屋に火災警報器を付けている方もいるそうですが、まずは燃えない家を建てることが一番大切なことだと思います。
さて、あなたならどんな対策をしますか?