家づくり講座第548回
寒暖差と花粉で鼻水が出やすくなっています。体調管理にはくれぐれもご注意頂き、暖かくしてお過ごしくださいませ。それでは土曜日恒例の家づくり講座第548回をお届けいたします。どうぞお付き合いください。
家づくりの主役は誰
さて、当たり前のことですが、家づくりの主役は『業者』ではありません。
その新居で暮らす『家族』です。
では、その家族の中の誰を主役にするか…。
その考え方は、人によって異なります。
例えば私の場合、そこを終の棲家とする『夫婦』を主役にしたいと考えます。
しかし、恩返しのためにと『両親』を主役にする方もいれば、「より良い環境で成長してほしい」と、『子ども』を主役にする方もいます。
『孟母三遷』の故事で有名な孟母の母親は、まさにそれを実践していますよね。
主役に沿った家づくり
ところで、打ち合わせが始まると、その家族にとっての主役を柱にした家づくりが優先されます。
当然、主役以外の家族にとって不満が残る場合もあるでしょう。当初は何の不満もなかったのに、住み続けるうちに不満を感じる場合もあるでしょう。
よく耳にするのが、子ども全員の個室を確保するために3階建てにした方の声です。
・巣立った後、子ども部屋は物置になってしまった
・最も良い場所が空き部屋のままで勿体ないが、活用方法を思いつかない
・高齢夫婦の二人暮らしだと、階段の上り下りも掃除も大変
・減築で平屋にしたいが資金がない
など、あなたも聞いたことがあるかもしれません。(スタッフも、帰省するたびに愚痴をこぼされているそうです^^;)
決断の責任と覚悟
家づくりは、一つ一つの決断が大きな意味を持ちます。
例えば、利便性の良い土地Aと、多少不便でも環境のよい土地Bのどちらを選ぶか。
有名で評判の良い大手業者Aと、自分の家づくりに最適で、信頼できる中小業者Bのどちらを選ぶか。
予算は返済可能額までに抑えるか、借入可能額を超えない範囲で増やすか。
それぞれの選択次第で、その後の生活は驚くほど変わります。
そして、それを簡単に変えることはできません。
あなたも、最善だと思った決断を将来後悔することがあるかもしれません。
しかし、後悔しながら、愚痴をこぼしながら生活するのって苦痛ですよね。
そんな後悔を防ぐ方法は、それぞれの決断に責任と覚悟を持つことです。
余白と可変性
そして、数十年後の暮らしを想像し、対応できる余力を残しておくことです。
あなたは、家づくりの主役を家族の誰にしますか?
その家づくりにした場合、将来どんな不満(使いにくさ等)が予想されますか?
それに対し、どんな対策を考えていますか?
家づくりが始まると、限られた時間の中で次々と大きな決断をしなければなりません。
決断に迷うことも、一度や二度ではありません。
そんな時、
・新居でどんな暮らしがしたいか
・誰を主役に置くか
が明確でないと、間違った選択をするかもしれません。今のうちに、じっくり考えてみてくださいね。
プロの意見やアドバイスが必要な時は、どうぞお気軽に弊社までご相談ください。