宇宙ごみが民家を直撃、NASAの予想に反して大気圏で燃え尽きず
(CNN)米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)から投棄された宇宙ごみが、予想に反して大気圏で燃え尽きないまま、先月米フロリダ州の民家の屋根を突き破っていたことを明らかにした。
重さ約2630キロの宇宙ごみは、3月8日に大気圏に突入して分解するはずだった。
しかしNASAの4月15日の発表によると、スマートフォンほどの大きさの断片が燃え尽きずに残り、フロリダ州ネイプルズの民家を直撃した。
2024年4月17日 10時15分 CNN.co.jp
怖いお話し
いやはや、これはなんとも恐ろしいお話ですね。
そう、宇宙から飛来してくるものの大概は、大気圏に突入する際に燃え尽きてしまうと聞かされていましたので、そんな都市伝説を信じて安心してしまっていたように思います。
しかし、現実はそうではなく、人間の都合の良い結果ばかりではありません。宇宙を漂うゴミが地球に向かって落ちてくることも当然あるわけで、中には燃え尽きることなく地上に到達してしまうことがあるということが、証明されたニュースとなりました。
燃え尽きない物体
記事によれば、この家の持ち主だというアレハンドロ・オテロさんは先月、「すさまじい音だった。息子に当たるところだった」とCNN提携局WINKニュースに語ったそうです。
また、この出来事は大気圏で燃え尽きる物体と燃えつきない物体に関するNASAの予想に反していた。今後の宇宙ごみ廃棄計画に影響を及ぼす可能性もある。ということです。
被害遭われたオテロさんも、自宅の屋根を突き破ったのは宇宙ごみかもしれないと思ったということで、「何かが家を突き抜けて、床と天井に大穴ができた」と語るオテロさん自身はこの時、留守にしていたといい、「誰もけがをしなくて本当によかった」と胸をなでおろしていました。
記事では、NASAはこの物体をフロリダ州のケネディ宇宙センターで分析し、国際宇宙ステーションから投棄された貨物の断片だったことを確認したということです。
これを受けて国際宇宙ステーションでは、宇宙ごみの投棄と大気圏突入に関する詳細な調査を行って、断片が燃え残った原因を探り、必要に応じてモデリングなどの改訂を行うとしているそうです。
宇宙ごみとは
ちょっと理解し難いコメントですが、そもそもこれまで放置し続けてきた宇宙ごみとは、日本のJAXA研究開発部門によると、軌道上にある不要な人工物体のことで、使用済みあるいは故障した人工衛星、打ち上げロケットの上段、ミッション遂行中に放出した部品、爆発・衝突し発生した破片等のことです。
そしてこのゴミの量ですが、現在地上から追跡されている10㎝以上の物体で約2万個、1cm以上は50~70万個、1mm以上は1億個を超えるとされていますので相当の量ですが、今後はもっと増えることも予想されています。
毎年1000個・・・
JAXAの話では、これまでも多い年では毎年数百~千個のカタログデブリが再突入しており、ロケットのタンクなど地上で数十例発見されていますが、けが人はいないとされていました。
しかし、今回のニュースにもありましたように、都合よく海の中に落ちるものばかりではなく、民家に直撃することもありますし、その可能性は徐々に高まってくることも予想できます。
となれば、宇宙ごみにも対抗できる建物を、建てておく必要があるのではないでしょうか。
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