戸建て住宅購入、33%が「地盤は安心」と回答 – そう言い切れる理由とは?
メディアシークは5月6日、「住宅購入・地盤」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は1月22日、同社アプリ「QR/バーコードリーダー・アイコニット」のユーザー2万1,919名を対象にインターネットで行われた。
2025年5月12日 17時53分 マイナビニュース
暮らしと地盤
今回はIT関連の企業さんが行ったアンケート結果がまとめられていました。
これがなかなか認識されないのですが、一般的に日常生活をしていても地面の強さを気にすることはないでしょうし、これまで何も問題が無かったから大丈夫と思われていても当然です。
しかし、今年は水道管の破裂など地中での事故が発生したり、ひとたび自然災害が発生したときには、皆さん地盤を意識せざるを得ないことになります。
地盤調査は大切
実際に家を建てる際には、その場所で地盤調査を行う必要があり、その地盤の上に建物を載せることが可能なのか、強度が不足している場合にはどのような補強が必要になるのかを、しっかりと計算の上決定しなければいけません。
一般の方には当たり前に思われるかもしれませんが、長らく木造住宅では地盤調査も行われず、構造計算もせずに、経験と勘だけで建物が建てられ続けてきました。
もちろんRC住宅では全ての建物で現地地盤調査を行い、建物の構造計算結果によって対策を行い、安全を確認された建物しか建築されていません。
また、地盤調査と言っても、未だに多くは簡易式の検査で済まされている場合が多く、地中の地質や寄り性格な状況がわかる地盤調査が実施されている場合は少ないようです。
ちなみに、簡易式の地盤調査ならハウスメーカーでサービスしてくれる場合もありますし、別途依頼しても6~10万円程度、本格的なボーリング調査ですと、30~70万円(地盤の状態や調査深度によります)のコスト感で実施可能です。
知らない怖さ
さて、記事にあったのは、まず、「戸建て住宅購入の際に、事前に建築予定地の地盤の強さを知りたいと思いますか?」と質問したところ、81%が「思う」と回答。一方で、「戸建て住宅購入の際に、地盤調査が必要なことを知っていますか?」と聞くと、6割近くが「知らない」(58%)と回答した。
続いて、戸建て住宅購入の際に、予算や土地の広さの他に検討すべきと思うものを聞いたところ、「自然災害のリスク」が最も多く、次いで「日当たり」「交通の便」「買い物の利便性」「自然環境」と続いた。とありました。
皆さん改めて聞かれれば、もちろん地盤の強さを知りたいと思うでしょう。しかし一方で建築のために必要なこととの認識は半数以上の方が知らないという状況ですので、そのような知識レベルで家を購入されるのはやはり危険だと思います。
安心して暮らすために
次に記事にあったのは、また、「購入済みの戸建て住宅や購入予定地の地盤は、安心ですか?」と尋ねたところ、33%が「安心」と回答。理由を聞くと、「地盤調査を行ったから」が最も多く、次いで「ハザードマップ等のツールで確認したから」「土地購入時に確認したから」「地盤を強化する工事を実施したから」が上位に。
一方、「不安」(22%)と回答した人の理由としては、多い順に「地盤について調べたことがないから」「地盤調査を実施したかどうか分からないから」「地盤が弱いことを把握しているが対策をしていないから」「地盤を強化する工事が必要だが実施していないから」となった。と書かれていました。
およそ3割の方が安心して暮らされているということですが、これは少々寂しい数字ではないでしょうか。自分の住む家が安心ではない、そんな状況で暮らすのはどれだけのストレスかわかりませんが、今からでも出来ることがありますので、少しでも不安を解消して安心して欲しいと思います。
一方で2割の方は不安であっても覚悟の上でそこに暮らされているということでしょうか。もちろん強制はできませんが、こちらの方々にも是非対策を検討して頂き、まずは安全を確保して少しでも安心して暮らせるようになって頂きたいと思います。
もし、地盤に関してご不明な点やご不安なことがございましたら、何なりとお気軽にご相談ください。