運搬中のコンクリートの空気量測定デバイスの実証実験結果を発表!GNN Machinery Japan「スマートアジテーター(R)」
GNN Machinery Japanは、日本国内初となる、ICT技術を活用した生コンクリート品質管理装置、スマートアジテーター(R)の新機能として開発された、運搬中のコンクリートの空気量をリアルタイムに計測、記録可能なデバイスの実証実験の成果を2025年度日本建築学会大会(九州)および令和7年度土木学会全国大会 第80回年次学術講演会(熊本)において発表します。
2025年8月1日 13時53分 Dtimes
マニアックなニュース
これはまたマニアックなニュースがあったものです。
記事にするということは珍しい出来事ということでしょうから、確かにその通りなんですけど、いったい国民の何パーセントの人が興味を持つ内容なのか、きっと0.04%くらいの人数ではないかと思います。
ということで、今日はスルーして頂いて結構ですが、ご興味のある方のみ目を通して頂けると大変嬉しく思います。
アジテーター車
記事によれば、まずこのデバイスは、アメリカ合衆国に本社を置く生コンプラント制御システム会社であるCommand Alkon社が2024年5月16日付で発表した「自社開発の新型空気量測定センサー」です。
運行中のアジテーター車に積載された生コンクリートの空気量を自動で計測、記録でき、発売済みであるスマートアジテーター(R)のオプション機能として運用が可能となり、従来不可能であったコンクリートの空気量の見える化を実現したものです。とありました。
ちなみに、アジテーター車というのは、これまでの日本では生コン運搬車とかミキサー車とか呼ばれることが多かったですが、生コン工場から出来立ての生コンを必要な場所まで運ぶための車をご覧になったことがあるはずです。
品質向上に期待
そんな生コンの品質管理において、運搬中の変化をリアルタイムで計測することが可能になったということで、これが普及すれば日本の建築も一層の品質向上が期待出来るかもしれません。
記事に書かれていたのは、同社では2024年7月より一般販売に向けてその有用性や測定精度を検証すべく、国内ゼネコン11社様との共同実験研究会や、全国5社の生コン事業者様にご協力いただき、全国規模での実証実験を進めて参りましたが、得られた知見や結果の第一弾として、2025年9月10日(水)の2025年度日本建築学会大会(九州)および2025年9月12日(金)の令和7年度土木学会全国大会 第80回年次学術講演会(熊本)にて概要を発表できる運びとなりました。とありました。
メーカーさんによれば、この商品は、コンクリートの基本品質であるスランプ、空気量およびコンクリート温度のリアルタイムでの見える化は、建設業界における高度な品質管理やトレーサビリティ、人口減少による労働力不足の解決策として、生コン製造事業者だけでなく、施工者、管理者等、エンドユーザー双方にメリットを感じていただける「生コンクリート品質管理装置」システムであると確信しています。とありました。
品質管理とは
ここで言う一般的なコンクリートの品質管理とは、コンクリートの強度、耐久性、耐熱性、耐水性などのコンクリート構造物の品質を確保するための活動のことです。具体的には、コンクリートの材料(セメント、骨材、水、混和材)の品質管理、配合設計、製造、運搬、施工、養生など、各段階で必要な検査や管理を行います。
記事にあった空気量で言えば、コンクリートの基本品質における空気量は、コンクリートのワーカビリティ(施工や取り扱いのし易さ)や耐久性に影響を与える重要な要素で、一般的にはコンクリートの容積の4~7%を標準とします。
もちろん弊社でもコンクリート打設時には毎回サンプリングを取って試験を行い、合格した生コンのみを現場で流し込むことになっていますが、今回紹介されていた機器が普及すれば、リアルタイムで管理できますので、その判断も早くなり品質の安定にもつながると思います。
今後はきっとこのような装置が多く開発され、人間の手間がより減らされると同時に信頼性も上がってくるのかもしれません。それでも最後は人間が生コンを型枠に流し込むという作業は無くならないように思います。
そんなコンクリート住宅の作り方を研究の上改善、それを次世代に承継していくことが、弊社の理念だったりします。