TOTO、国際見本市の「一等地」に ドイツで開催、住設で世界最大規模 販路拡大へ日系続々
2年に一度の開催となる世界最大規模の住宅設備の国際見本市「ISH(インターナショナル・サニタリー&ヒーティング)2023」が、ドイツ・フランクフルトで開催され、出展した日系企業が販路拡大に取り組んでいる。
2021年の前回は新型コロナウイルス禍でオンライン開催となったため、今回は4年ぶりのリアル開催となる。日系企業は少なくとも7社が出展しており、日本ならではの技術で欧州市場でのシェア拡大を狙う。
2023年3月14日 14時0分 産経新聞
世界のウォシュレット
聞くところによれば、海外では今、日本の温水洗浄便座「ウォシュレット」への称賛の声がやまないらしいです。インバウンドによる訪日外国人観光客が急増したことで、日本のトイレについて認知が高まっているのだとか。
これまでにも言われていたように、アニメやゲーム、または日本食や日本酒に続き、日本式のトイレもこれに続いて、海外に誇れる文化の1つとなっていることに違いありません。
ISHとは
記事によれば、ISHに出展されるのは水まわりや空調、再生可能エネルギー関連の住宅設備製品がメインということ。リアル開催だった19年実績で、57カ国から2500社以上の企業が参加し、来場者数は約19万人に上っていたそうです。
そして今回も、コロナ禍やウクライナ情勢の影響がある中で2025社が参加し、グローバル企業の新商品発表やブランド発信の場となっているということ。
出荷台数が倍増とか
記事にもあったように、日本の住宅設備大手TOTOは、欧州における主力の温水洗浄便座「ウォシュレット」の出荷台数が15年から21年で2倍以上に伸びたそうです。
そうした実績や水まわりの革新的な技術が認められ、欧州のトップブランド以外で初めてメッセ内の一等地に当たる単独施設での展示になったということですので、今後はより普及するかもしれませんね。
商品名が一般名称として使われることって、通常はあまり無いように思いますが、こと「ウォシュレット」については、温水洗浄便座と呼ぶ人の方が少ないのではないでしょうか。
まさにパイオニアと言った感じですし、そのモノづくりに対する姿勢みたいなところは、共感する部分も多い企業さんだと思いますので、もっともっと世界でシェアを伸ばして欲しいです。
LIXILさんも行ってます
また、他の報道ではLIXILさんも最新型便器を展示したということ。そしてLIXILは水栓金具大手の独グローエを買収しており、ブランドと販売網を確立した欧州企業を傘下に収めることで、市場開拓の足掛かりにする戦略だそうです。
こういったビジネスの部分では、さすがLIXILさんは上手ですね。
その背景にあるのは・・・
ただ、今回のニュースで理解しなければいけないのは、これら日本のメーカーが海外の市場を開拓せざるを得ない状況だということではないでしょうか。
すでに日本国内の市場は、最盛期の半分くらいまで縮小されてきましたが、この後2030年までにさらに30%くらい減少が続きそうで、さらに2040年には今の半分くらいになると予想されています。
そうなると最盛期の1/4の市場となり、多くの大手企業さんでは日本の市場だけで事業が成り立つことが難しくなるのではないでしょうか。
すでに大手不動産会社やゼネコン、建材メーカーなどでは着々と海外に軸足を移し始めているようです。
そうなると、ますます私たちのような工務店の役割が増えるのではないかと予想されています。それは新築が減ることはあれど、リフォーム需要は増加することが予想できます。
一方で国内の建築技術者の供給量は今後も減り続けますので、コストアップにはなれどコストダウンにつながる要素は考え難いので、全体として建築費が下がることは無さそうです。
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