火災はなぜ拡大?住宅街でも起こりうる「飛び火の恐怖」火災現場から舞い上がった“火の粉”は風に流され遠くまで…
「飛び火」とは延焼が予想されないような離れた場所に、新たな火災を発生させるものです。火の粉が最初の現場から気流に乗って舞い上がり、風に流されて離れた場所に落下してそこで燃え上がります。
2025年2月28日 18時28分 CBC NEWS
火災の原因は
火災は自分だけが注意していれば防げるものではありません。
少し前のデータですが、火災の原因はたばこによる出火が最も多く、次いでたき火、こんろ、放火、電気機器という順になっています。
ところが、放火は放火の疑いの1,616件(構成比4.2%)を含めると1位になるということで、まさに防ぎようが無い感じもしますが、防犯対策の一環としてカメラの設置などが有効かもしれませんね。
しかし、これが飛び火となると本当に災難としか言いようがない感じもしますが、一つだけ防ぐ方法があります。
山林から住宅地へ
記事によれば、今回の岩手県大船渡市の火事は、焼けた木片などが飛び、被害が広がったのではないかと専門家は指摘します。
飛び火が原因とみられる火事は、山林に限ったことではありません。住宅地でも起こりうる飛び火による被害が報告されています。
2022年10月、三重県伊勢市では住宅8棟が燃える火事が発生。そして、この火事の直後には。
(カメラマン)「こちらの建物からも激しく白煙があがっています」
南東に約100メートル離れた建物でも火災が発生。最初の現場から飛び火したのではないかと考えられています。東京大学先端科学技術研究センターの廣井悠教授は「飛び火の距離は、かなり遠くまで飛ぶことが知られている。過去の文献を見ると500メートルとか600メートルぐらい」と話します。
住宅密集地
さらに、一昨年名古屋市千種区の吹上駅近くの住宅密集地で起きた火災。激しい炎が上がり、看板制作会社の作業所兼倉庫や住宅など、あわせて9棟が焼けました。
消防隊員が上空から赤外線カメラで撮影した映像を見ると、火の粉が現場から舞い上がり、風に流されて遠くまで飛んでいく様子が確認できます。
当時の映像を改めて見て、名古屋市消防局の方はこう振り返ります。
「赤外線カメラでは細かい火の粉まで確認が可能になる。通常の建物火災よりもかなり遠方まで飛散している。乾燥していたことで、この規模の火災に発展した可能性がある」と書かれていました。
その光景を想像するだけで恐怖心を覚えますが、それはアニメや映画ではなく現実として発生する可能性があるということを認識しておかなくてはいけません。
空気の乾燥と対策
上記の火災時では、この火事の直前、名古屋市内で観測された最小湿度は24%。空気はカラカラに乾燥していたということです。名古屋市消防局さんいわく「付近で火災が発生している場合は、火の粉による着火を防止するためにも、屋外の洗濯物や、燃えやすい物を屋内に入れていただきますようお願いしたい」とのこと。
もちろん、上記のような緊急対応も必要ですが、最善の対策は燃えない家を建てるということです。建築基準法で定める耐火建築物にすることが最低条件で、絶対にオススメなのはもちろんRC住宅にすることです。是非お気軽にお問合せください。