避難所に“入らない”人たち「自分よりペットの心配が多い」ペット同伴で過ごせる避難所が完成
能登半島地震の被災地では、ペットを飼っていることが理由で避難所に入れなかったりペットだけ車中泊させたりする人たちがいます。
このような中、ペットと同伴で避難できる施設が、4日に石川県能登町に開設されました。
2024年3月5日 17時23分 MRO北陸放送
避難所生活出来ますか?
このような問題も実際に被災された方の言葉が届かないと、なかなか考えられないものではないでしょうか。
自然災害が発生するたびに、避難所での生活の様子がメディアにも映し出されたりしますが、その避難所生活を自分のこととして考えたことがありますでしょうか。
体育館の冷たい床の上で、ダンボールの仕切りだけのエリアで、隣には知らない他人の家族がいる中で、もちろん熟睡なんて出来ません。他人の目が四方にある中では、自分の時間やプライベートなどの区別も曖昧です。
さらにお年寄りの介護やペットとの共生、生後間もない赤ちゃんの保育、または年頃の子どもたちにとって、避難所での共同生活は想像以上に過酷なものに違いありません。
ペット共生施設が必要
今日の記事では、そんなペットを大切にしている方達を支援するための避難施設が開設されたということです。
記事で紹介されていた登町小木の町民の自宅は、地震の影響でボールが転がるほど家が傾いています。それでもこの家に住むのは、住民夫妻と愛犬の「さくら」です。当初は避難所に入ろうとしましたが、「さくら」が居たため他の人の迷惑になると避難所に入るのを諦めました。
住民さんは「(犬と一緒に避難した人に聞いたら)吠えるから抱きっぱなし。離すと吠える。やっぱりその人らも一日おって終わって、自分の家に帰った。何人かいますよこの小木のまちなかにも」と言われていました。
この住民さん以外にも避難所にペットを連れていけず悩んでいる人たちがいます。能登町の避難所で生活している住民さん。飼い猫の「もっくん」はこの2ヶ月間ずっと車の中で飼われています。
住民さん「ネコは車に車中泊しています。」「ネコの足腰も弱る、しストレスで具合悪くなったりしないかなあと思ったり。そういう心配が自分の心配より、ネコの心配の方が多いです」と言われていました。
民間施設として開設
そんな中、能登町越坂のライダーハウスでは、一風変わった建物の工事が進められていました。オーナーさんが、敷地内のキャンプ場を開放し、ペットと同伴できる避難所を開設されていました。
「これはね、ペットと飼い主が一緒に過ごせる“ワンにゃんハウス”です。能登町も相手にしてくれないし、もう自分で何かやるしかないということで、みんなの力を借りて、意見を借りて、やっと形になってきた」とおっしゃっていました。
そして4日、「ワンにゃんハウス」10棟が完成し、早速ペットを連れた入居者たちが訪れ他ということです。
オーナーさんは「とにかく普通の平穏な生活を飼い主も送れるように。それだけが願いです。あとは復興をね。私は期限を区切らず、いつまでも居て良いよと言ってあるから、飼い主もワンちゃんもネコちゃんも両方とも健康に戻してほしい」とも。
自宅で避難生活が出来るように
なんとも素晴らしいオーナーさんです。本来なら行政が行わなければいけないことだと思いますが、まさに私財を投げ売ってペット好きの方達を救われました。
そんな素晴らしい方が、偶然にもご近所にいらっしゃてくれれば、それはとても幸せなことです。が、そんな恵まれた環境が用意されている可能性は低いかと思います。
だとすれば、残されているのは自宅で避難生活を続けていけるように準備をしておくことです。
倒壊せずに、燃えない、断熱性能も維持できている、あとは電力が確保できていれば、生活を続けることが可能になるんです。
避難所での共同生活が難しいご家族には、RC住宅がオススメです。