LGの洗濯機がなぜか1日3.6GBもデータ通信をしていると持ち主が困惑、LGが調査に乗り出す
LGのスマート洗濯機が、1日に3.6GBもの膨大なデータを通信をしていると報告するX(旧Twitter)の投稿が大きな話題となりました。
Homeowner Baffled After Washing Machine Uses 3.6GB of Internet Data a Day
https://www.newsweek.com/homeowner-baffled-washing-machine-uses-3-6gb-internet-1862675
2024年4月4日 12時0分 GIGAZINE(ギガジン)
スマート家電が勝手に通信
なかなか怖いニュースです。
まさか洗濯機が膨大な量のデータを通信しているなんて、誰も想像出来なかったことと思いますが、スマート家電と言われる機器を使って、身の回りにある多くのモノや電化製品がインターネットに接続されるようになりましたので、十分可能性のある話のようです。
記事によれば、Xユーザーのジョニー・リー氏は2024年1月9日に、「なんてこった!どうして私のLG洗濯機は1日に3.6GBもデータを使っているんでしょうか?」と投稿しました。このポストは、記事作成時点で1750万回も閲覧されています。
この洗濯機は、Wi-Fiネットワークを通じてアプリから監視や操作が可能なスマート洗濯機で、ユーザーはスマートフォンを使ってリモートで洗濯を開始したり、インターネットから追加の洗濯プログラムをダウンロードしたりできます。
そして、このリー氏が異変に気づいたのは1月の初めに自宅のインターネットが重くなった時のことです。リー氏が、自宅のルーターのログをチェックしてどの機器がネットワークの帯域幅を消費しているのかを調べたところ、LGの洗濯機がその週で4番目にデータ使用量が多いデバイスだということがわかりました。
感じることもありますね
そう言われてみると、日頃自宅でネットにアクセスしている時に、何となく重たく感じることってあるように思いますよね。
その原因の多くは、回線の渋滞やwi-fiの電波が弱いということだったりしますが、もしすでにスマート家電を多く接続されているご家庭では、一度確認してみるのも良いかもしれません。
新しい時代の新しい被害
記事では、リー氏がルーターでスマート洗濯機の通信をブロックしたところ、無事にデータ使用量が減少しました。問題が一段落したリー氏は、「私の洗濯機でビットコインをマイニングしていた人には申し訳ないことをしました。もしよければ、喜んで私の洗濯機のLPU(洗濯プロセッシングユニット)を時間貸ししますよ」との感想を漏らしています。とありました。
さらに書かれていたのは、IT系ニュースサイトのTom’s Hardwareによると、あながちありえない話でもないとのこと。消費電力が少ないデバイスでも大量に動員すれば強力な演算力を発揮し、実際にハッカーがLGのスマート家電を乗っ取った事件が発生したこともあるため、マイニングやネットワークの悪用のためにLGの洗濯機でボットネットが構築されるというケースも十分に想定できるそうです。
事態のその後
その後の成り行きということでは、LGの洗濯機が3GB以上もの通信をしたと訴えたのはリー氏だけですが、LGは本格的な調査に乗り出しました。LGの広報担当者は、アメリカのニュースメディアのNewsweekに対し、「当社は高トラフィックデータに関する懸念に関して顧客と連絡を取り、この異常な事態の原因を解明するために積極的に調査を行っています。本件は個別のインシデントですが、LGは引き続き根本的な原因の調査に取り組んでいます」と述べています。
一方で本人のリー氏は、最初の投稿から約1カ月半後の投稿で、洗濯機のデータ使用量は正常に戻っていると報告し、LGのエンジニアらが積極的に原因究明に取り組んでくれたことへの謝辞を述べられていました。
もちろん現代の生活には欠かせないものですし、その恩恵は計り知れないものですが、やはり少なからずデメリットとなることも知っておく必要はあるように思います。
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