連日の大雨 「止水板」に問い合わせ殺到 朝から電話が… 水を通さない実力は?
連日の大雨で、人々の防災意識にも変化が出ています。22日、「止水板」を扱う企業に問い合わせが殺到していました。
■「水害への備え」 8割以上が「していない」
22日は午前中から、各地で激しい雨が降りました。2日連続で都心を襲うゲリラ雷雨。特に21日は、短時間の大雨で道路が冠水し、地下鉄の駅もすごい勢いで水が流れ込んでいました。
2024年8月23日 11時24分 テレ朝news
レギュラー豪雨
一昨日も書きましたが、ゲリラではなくレギュラー豪雨と言わなくてはならないくらい、極稀に起こっていたことが、常態化してきている印象です。
以前からお伝えしているように、予想より早く日本には四季ではなく、雨季と乾季というような季節感になってしまうかもしれませんね。
水害は予想以上に大変
前回、7月末に私達の事務所周辺で発生したゲリラ豪雨時には、時間100mmを超えていましたので、そうなるとやはり想定外の状況になってしまいました。
下水道本管はすぐに満杯になり、排水を受け入れることが出来なくなっていましたし、そうなるとあっという間に道路は冠水し、道路に面した商店街の店舗では床まで水が来たというところもありました。
さらに弊社1階のトイレでは、便器の中で水が暴れていて、一部は床に溢れ出ていましたので、この時点でも排水管が満杯で逆流を始めていたことが想像出来ます。
また、お隣のビルでは半地下の駐車場が設けてあったのですが、もちろん浸水してしまっていたようで、翌日から2日くらい掛けてポンプで水をくみ出していました。
水害の後始末や片づけの大変さは、実際に経験した方でないとわからないかもしれませんが、水分は本当に細かなところまで入り込んでいます。しかも下水道本管から出てきた水がです。
木造や鉄骨造では、表面から見えないところに汚水が入り込みますので、いつまでも臭いが取れないとか、建材の劣化などの被害も想像以上に広く及んでしまいます。
地下室の覚悟
土地の価格が高い場所では、地下の有効利用を考えるのも当然なのですが、やはりそのリスクも十分に認識の上、覚悟を持っておく必要があると思います。
どんなに対策を行っていたとしても、周りの地盤面より低い場所に水は流れていきます。万が一を考えたら、大切なモノは地下に収納するべきではありませんし、すぐに上階に避難出来るようにしておかなければいけません。
記事にあった街の人のコメントでは、「そんなふうになってしまうのかと、ちょっと驚きました。災害の意識はだいぶ変わってきて、備蓄品とかを意識するようにしています」とか。
直面する水害のリスク。しかし、ある大手住宅メーカーの調査では、8割以上が「水害への備えをしていない」という結果も出ているそうです。
止水板が人気
そんななか、記事で取り上げられていたのは、兵庫県加古川市に本社がある「フジ鋼業」という会社さん。22日は朝から電話が鳴りっぱなしの状態だったということ。
ここでお客様が求めているのは、玄関や地下鉄の入り口などに設置して水が浸入するのを防ぐ止水板です。
フジ鋼業社長さん、「問い合わせが多いのは、あの夕方の大雨(が理由)ですね。個人のお客様からも『私の家はいけますか?』という話もあり、自治体とか消防署とか病院とか、電話が掛かってくるところも多種多様です」と言われていました。
お問合せの商品は、「横に並べていくだけで、品物もひとつ4.4キロと軽いので、女性でも高齢者でも、子どもでも設置できる」という止水板だそうです。
一見すると簡易的なつくりのようですが、どれほど水を通さないかの実験をすると、止水板で囲ったエリアでプールが作れるほどです。
社長さんは「土嚢は土嚢で、すごく柔軟に使えるんですよ。そういうのを組み合わせて使えるのが一番いい」とも言われていました。
水にも強いRC住宅
地下駐車場の入口などに設置する止水板ですが、比較的短時間なら十分効果もあると思いますので、もしご不安を抱えている方には、準備されておかれるのも良いと思います。
どんなにポンプを増やしたり、パワーを上げたとしても、100mmを超える雨では排出した水もそこに加わって帰ってきますので、浸水を避ける手立てにはならない可能性が高いです。まずは冠水した水を建物の中に侵入させないという対策が有効だと思います。
スケルトンインフィルなRC住宅なら、水に流されたり、構造躯体に水が入ってしまったりすることはありません。たとえ浸水した場合でも清掃やリフォームが簡単なんですね。
どんな気候変動にも対応できる家をお探しなら、RC住宅がオススメです。