NASA、2040年までに月に住宅建設の意向 巨大3Dプリンターを用意、月資源のコンクリートで建設目指す
NASA(米航空宇宙局)が、2040年までに月面に住宅1軒を建設する計画を立てている。米テキサス州を拠点にする建設技術会社にNASAが6000万ドル(約90億円)を出資し、宇宙飛行士と一般市民両者のための建物を作る意向だという。
2023年10月11日 22時0分 よろず~ニュース
月に建てる
いよいよ月に住宅を建てる時代が来そうですね。
記事によれば、巨大3Dプリンターを月面に用意し、月資源のコンクリートを使用して建設する計画で、NASAは他にも大学や個人会社と協同で月の家のドア、タイル、家具を開発してゆくということです。
これはなかなか夢のある話というか、これから20年以内の計画ですので、もしかすると完成した住宅を目にすることが出来るかもしれません。
いや、もしくは試験的に暮らしてみることが出来るようになっているかもしれません。
月での生活
記事にあった、NASAのマーシャル宇宙飛行センター・科学技術局のレイモンド・クリントン氏は、自分の生きている内に人類が月で生活する可能性は低いものの、未来の世代へ期待を寄せているということ。
ニューヨーク・タイムズ紙に対して上記クリントン氏はこう語る。「それを身近で見てみたいです。持続可能な人間の存在を語る時、私にとってそれは、月に居住地を持つこと、そして月で継続的に生活し、働く人々がいることを意味するのです」「それを可能にするのは起業家らの想像力次第です」ということ。
月にはコンクリート住宅
今回の計画では、3Dプリンターを使用して、月に存在する資源を使ってコンクリートを調合の上建材として使用するということですので、月の住宅はコンクリート住宅ということになりそうです。
月の環境
ここでおさらいをしておきますと、月には大気がほとんどない状態です。月の重力は地球の約6分の1ととても小さいということで、大気を月に引きつけ続けることが出来なかったようです。
この大気が薄いということが原因で、月の赤道付近の観測では、昼は110℃、夜は-170℃。昼夜の温度差が、200℃以上と非常に大きいという、なんとも過酷過ぎる環境なんですね。
地球のように多くの大気には、熱い太陽の光を和らげ、そして温まった地表の熱を逃さないという働きがあります。月には大気がほとんどないので、昼は太陽の熱をガンガンに受け熱々になり、夜は地表の熱がどんどん逃げていき極寒になってしまうのです。
さらに、月での1日の長さは地球の約1ヶ月なのだそうです。従いまして1ヶ月のうち半分は昼、もう半分は夜が続くという環境です。それはつまり、約半月はハンパない暑さに見舞われ、もう半月は極寒の日々が続くことになるんですね。
もう一点、宇宙空間にはX線や粒子線などの宇宙放射線が飛んでいて、人体に悪影響を及ぼすことがわかっています。例えば、脱毛や発疹から不妊やガンといったシビアなものまで。
繰り返しになりますが、大気が薄い月にはかなりの量の放射線が降り注ぎます。そのため、宇宙飛行士が月面に滞在できるのは約2ヶ月間が限度ではないかと推測されているくらいなのです。
最強の家がコンクリート住宅
このような過酷過ぎる環境下において、確実に放射線を遮り安全に暮らすには、やはりコンクリート住宅が一番適していると言えるでしょう。
となると、私たちコンクリート住宅の取り扱いに精通し、経験豊富な技術者が必要になることは間違いありませんので、これからも一層コンクリート住宅技術者の育成に力を入れて参ります。
月はもちろん地球でも最高級高性能住宅といえば、コンクリート住宅です。
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