日銀“異次元緩和”転換…“住宅ローン借り換え”アクセス殺到でサーバーダウン
日銀による事実上の利上げ表明の余波が広がっています。住宅ローンの借り換えサービスに客からのアクセスが殺到し、一時、サーバーがダウンする事態が起きていました。
■突然“方針転換”日銀の異次元緩和
日本銀行・黒田東彦総裁:「緩和的な金融環境を維持しつつ、市場機能の改善を図り、長短金利操作の運用について、一部見直すことを決定しました」
突然の方針転換となった、日銀の異次元緩和。長期金利の変動幅の上限を、これまでの0.25%から0.5%程度に引き上げることを決めたのです。
2022年12月22日 14時9分 テレ朝news
本日はこちら。
金融業界で騒ぎに
さすがに昨日は金融業界でちょっとした騒ぎになっていましたね。
それもそのはず、長らく続いている異次元の低金利政策がいよいよ終わるのか、ということで一時も早く対応を考えた人が多かったようです。
記事にあったのは、住宅ローンの比較サービスを提供している会社で、一時サーバーがダウンするほど問い合わせが殺到していると書かれていました。
アクセスが殺到したその多くは、住宅ローンの借り換えに関する問い合わせだったようですが、そもそも一般企業のサーバーや回線がどれほどのキャパがあったのか疑問ですので、ちょっと盛った記事ではないでしょうか。
その住宅ローン比較サービスを提供されている会社さんによれば、「日銀が金利0.25%を0.5%まで引き上げる発表があったと。これが変動金利にどういった影響があるのか、その見通しを教えて下さいと、そういった声も多く頂いています」ということ。
さらに「変動金利を利用しているが、今のうちに固定金利に変えたほうがよいのか?」という相談もあるといいますので、すぐには上がらないとされる変動金利の利用者も、不安を隠せない気持ちはわかります。
住宅ローンへの影響は
で、実際はどうかというと、すでに借りている人に関しては大きな影響はないでしょう。また、今回住宅ローンが上がるとしても、固定金利の方だけになるはずです。
基本的には、固定金利は長期金利に連動しますが、変動金利は短期金利に連動するということになっていますので、今回は短期金利が変わるわけではありません。
もちろんこれから借りる人は、ちょっと考えた方がいいかもしれません。
固定金利と変動金利の違い
一応おさらいをしておきますと、住宅ローンの金利には、借入時の金利が借入期間を通じて変わらない固定金利と、金融情勢の変化に伴い途中でも金利が変動する変動金利があります。
その中で固定金利は長期金利と連動しており、変動金利は短期金利と連動しています。今回は、長期金利の上昇となったため固定金利の方に影響の可能性があるということです。
近代日本ではゼロ金利という状態が続いており、もう下げる余地がないところまで来ていましたから、そこからは上げることしか出来ない状態に変わりありませんので、いつかは上がるに決まっています。
少しでもリスクは避けたいという方は、固定金利に借り換えを検討されるのもいい時期かもしれませんし、一方で今の日本で短期金利を上げる環境が整っているかと言えば、そうではないようですので、まだしばらくは変動金利のメリットがお得かもしれません。
いずれにしても、ローンを組んで購入するなら、しっかりと価値のあるものを手に入れて欲しいと思います。価格以上の価値ある住まいなら、RC住宅がオススメです。