家づくり講座第585回
昨日は立秋でしたね。残暑お見舞い申し上げます。くれぐれも涼しい環境でお過ごしください。それでは土曜日恒例の家づくり講座第585回をお届けいたします。どうぞお付き合いください。
気になる贈与税
さて、新築するとき、自己資金と住宅ローンだけで賄うのは大変です。
近年では土地代も建築費も高騰が続き、さらにインフレが追い討ちをかけるように進んでいますので、一般標準家庭では不動産を購入することは不可能な時代となっています。
そのため、親の所有地に新築したり、資金援助してもらう方は少なくありません。そんな時、気になるのが『贈与税』です。
親の所有地を借りて子どもが新築すると、「土地を借りた分だけ贈与税を納めないといけないのでは?」と心配になりますよね。
なぜなら、借地権相当額の贈与を受けたという解釈もあり得るからです。
発生しないケースも
しかし、この時点での贈与税は発生しません。そのまま建物を所有し、将来土地を譲り受けた時、初めて贈与税が発生します。(最新の税制をご確認ください)
では、親が借りている土地に新築したらどうなるのでしょう。
親は、地主に対して地代を支払うことで『借地権』を得ています。そこを親から無償で借りることを『借地権の使用貸借』といいます。この状態で新築しても、贈与税は発生しません。
将来、親から子が借地権を相続した時、初めて贈与税が発生します。
このように、親の所有地(または借地)を無償で借りて新築すれば、贈与税も土地の購入資金も必要ありません。
担保評価が残っているか
何だか、メリットしかないように見えますよね。しかし、やはりデメリットはあります。
住宅ローンは、誰もが無事に完済できるとは限りません。そのため、契約者は病気や死亡に備えて団体信用生命保険に加入します。
もし、それ以外の理由で支払えなくなったら、その土地や建物を競売にかけて売却するなどの方法で残債を回収します。
ただし、そのためには融資時に土地や建物に抵当権を設定して担保を確保する必要があります。
しかし、親が他の借り入れのため、既に土地を担保に入れている場合もあります。
返済が終わったのに、抵当権抹消の手続きをしていない場合もあります。
最悪の場合、住宅ローンを利用できないかもしれません。
家づくりの打ち合わせが進んでから気づくとダメージが大きいものです。
ぜひ、早めに確認しておいてください。
権利関係は大切です
そのほかにも、
・借地の名義が本人ではない
・借地権の使用貸借の証明が曖昧
などの理由でマイナス評価がつくことがあります。
思わぬトラブルを防ぐため、親の土地を借りて新築する時は、権利関係に十分注意しましょう。






