家づくり講座第552回
春本番の暖かさになったようです。もちろん花粉も最盛期を迎えているようで、スギ+ヒノキのダブル攻撃です。くれぐれもご自愛ください。それでは土曜日恒例の家づくり講座第552回をお届けいたします。どうぞお付き合いください。
住宅ローン審査
国土交通省は、定期的に「民間住宅ローンの実態に関する調査」を行っています。
以前の調査結果によると、住宅ローンの審査に「スコアリング方式」を取り入れる金融機関の割合は年々増加傾向にあることがわかりました。
ちなみに、スコアリング方式とは、『申込者のデータにより審査項目(年収、返済負担率等)ごとに点数を付け、その合計点によって融資するか否か』等を決める方式のことです。
審査項目
ところで、金融機関はどんな審査項目を設定しているでしょう?
最も多くの金融機関が設定している審査項目は、「健康状態」(98.6%)です。
その他、9割以上の金融機関が設定している項目は、
「借入時年齢齢」(98.3%)
「完済時年齢」(97.7%)
「担保評価」(97.2%)
「勤続年数」(95.7%)
「年収」(95.6%)
「連帯保証」(94.9%)
「返済負担率」(90.7%)
金融機関の営業エリア(90.3%)
となっています。
一方、採用割合が少ない項目は、
「性別」(15.1%)
「所有資産」(18.9%)
「雇用先の規模」(20.0%)
「家族構成」(21.7%)
となっています。
家族構成で推測
…今、「なぜ家族構成が審査項目に? 家族の何が影響するの?」と思いませんでしたか?
この項目は、
・配偶者はいるか、共働きか
・配偶者以外の同居家族に、年金収入や給与収入はあるか
・扶養家族は何人いるか
などを知るために設定されています。
本人の収入だけでは基準を満たせない場合、配偶者に収入があれば、金融機関は合算の提案をすることができます。
扶養家族が多い場合、生活費も多いと推測されます。
当然、返済能力にも影響が出ます。
なので、ポイントとしてはマイナス評価になります。
ただ、扶養家族の存在が返済への強い意欲にも繋がるので、金融機関によっては有利になることもあります。
ファイナンスを学ぶ
もしかしたら、あなたを少し不安にさせてしまったかもしれませんね。
しかし、他の項目で審査基準を満たせば特に心配する必要はありません。安心してくださいね。
今日は住宅ローンについてのお話しでしたが、もし賃貸併用住宅や投資用マンションの建築計画の場合は、アパートローンなどの商品を利用することになります。
もちろんその場合は全く違う審査内容になりますので、それ相応の準備や対策を考えておく必要があるでしょう。