凍死は雪山じゃなくて家の中で起きていた!死亡者数も熱中症の約1.5倍
今年の冬は、屋内での凍死に気をつけよう──。
「えっ、家のなかで凍死?」と思う人も多いことだろう。熱中症の危険性は広く知られているが、低体温症による死亡(凍死)者は1,225人(厚生労働省「人口動態調査」2021年)で、熱中症の755人(同)の1.5倍以上に上る。
2023年12月26日 6時0分 女性自身
まさか家の中で・・・
これはなかなかビックリな数字ではないでしょうか。
西暦も2024年になろうという時に、凍死による数字が熱中症の1.5倍以上にもなっていたとは、これも日本が最貧国へと進む弊害ということかもしれません。
しかも、その凍死は屋外や山奥ではなく、家の中で発生しているということですので、ここは私たち建築屋も少なからず責任を感じてしまうところです。
糖尿病などでは注意が必要
記事によれば、12月9日。12月に入って暖かさと寒さを繰り返してきた大阪市。この日の最低気温は8.6度。大阪急性期・総合医療センター(大阪・住吉区)に68歳の女性が低体温症で搬送された。
体の中心部の深部体温は25.2度まで下がっていた。糖尿病の持病があり、自宅で倒れていたところを発見されたが搬送中に呼吸・心臓が停止。そのまま息を引き取ったという。
「糖尿病の方はインスリンを打って血糖値をコントロールしますが、なんらかの理由でインスリンを打たないと高血糖になって意識がなくなることがあります。室内であっても、倒れて動けなくなり、室温が低ければ寒さで体の熱が奪われてしまうのです」そう語るのは、高度救命救急センターのセンター長。
低体温症と症例増加
この低体温症は、深部体温が35度以下の状態のことだそうで、深部体温は脇に挟んで測る皮膚温よりも、1度ほど高く、普通は37度に保たれているが、体熱が奪われ低体温症になると多臓器不全が起き、重症化すると凍死する可能性があるそうです。
また、記事に書かれていたのは、日本救急医学会の全国調査(2018~2020年)によると、低体温で搬送された人の8割が65歳以上。また屋内での発症は約7割を占めていた。冬期の低体温症は北海道や東北地方で起こると思われるが、大阪急性期・総合医療センターに23年1月1日~12月16日までで、低体温症で搬送された人は38人。関西や九州などでも多くの症例が報告されている。とのことです。
さらに、低体温症で亡くなる人は、80年代には年400人程度だったが90年代から増加を続けていて、毎年1,000人前後が凍死しているとのことです。高齢化社会になり、認知症患者や独居老人が増えたことも増加の要因のようです。ひとり暮らしの高齢者には周囲の人のが安否確認や見守りをするなど注意しを払う必要がありますね。
飲酒でも注意が必要です
記事にあった注意として、「この時期はお酒を飲む機会も多いと思いますが、アルコールによる酩酊状態から意識がなくなって凍死に至るケースも少なくありません。泥酔状態でもほとんどは3~4時間ほどで“寒い”と目が覚めることもありますが、気温の低い室内でそのまま寝てしまうと、そのまま意識がなくなってしまうこともあるのです。
また転倒して骨折したり、ベッドなどに挟まって動けなくなったりして低体温症になるケースもあります。凍死は、雪山での遭難など特殊なことだと思われていますが、実際は家のなかで起こるケースが多いことをしっかり認識して欲しいです」と書かれていました。
室温は18度以上を保つこと
ちなみに、ここでも何度か引用させて頂いていますが、低体温症を防ぐには、適切に暖房器具を使って、室温を下げないことが重要です。WHO(世界保健機関)は『住まいと健康に関するガイドライン』において、寒い季節の安全な室温を18度以上にすることを推奨しています。
記事でも「電気代が高くなっているが、適切に暖房をつけて室内を18度以上にしておくこと。また室内に寒暖計を置いてつねに室温を意識することも大切です。昨今は家に温度計を置いていないところが多いのですが、とくに高齢者の場合は、熱を作って巡らせる機能が低下しているため温度を感知することが難しい。部屋のなかが18度以下になったら暖房器具を利用するなど室温計を目安にすることが大事です」ということです。
いつもお伝えしておりますように、各お部屋には温湿度計を設置してください。そして年間を通じて適切な温度と湿度を維持することがとても大切です。
高性能住宅なら
高気密・高断熱の住まいなら、冬の就寝時に暖房を止めても、翌朝まで20度を下回ることはありませんので、高齢者の方にも安心して暮らして頂けると思います。
さらに、高性能住宅なら冷暖房を連続運転されても、光熱費の心配は要りません。非常にローコストで室温を保つことが出来ますので、省エネで快適なんですね。
暑さ寒さを我慢しても、一つも良いことはありません。しっかりとコントロールして快適と健康を維持してください。
もちろんRC住宅なら確実ですね。