フルオーダーのオリジナルキッチンを新居に実現。やってよかった3つのこと
憧れのフルオーダーのオリジナルキッチン。自由度が高いだけに、予算の調整に注意が必要なうえ、将来のメンテナンスにも考慮する必要があります。理想のオーダーキッチンを実現したというライターが、自身がこだわった素材や設備選びについて語ります。
2025年4月20日 21時4分 ESSE-online
オーダーキッチンはいかがでしょう
最近の日本ではオリジナルなオーダーキッチンにチャレンジされる方も少なくなったように感じます。
以前は奥様のこだわりももう少し強く、その使い勝手や色柄もお好みのものを追求されていたように思います。
そう考えると最近は以前に比べてキッチンで過ごす時間が少なくなったのか、料理を趣味とされる方が少なくなったのか、単にコスパが重視されるようになったのか、もしくは住設メーカーの既製品が良くなったのか、いずれにしてもそんなトレンドもあるのかもしれません。
しかし、今日の記事にも書かれていましたが、オーダーキッチンには既製品では実現できないことが出来ますし、何よりも本当にお気に入りのキッチンで毎日の時間を過ごすことが出来るのは、本当に贅沢なことだと思います。
理想のキッチン
記事の著者さんは、既製のシステムキッチンにも機能とデザインにすぐれたものがたくさんあります。しかし、せっかく家づくりの機会を得られたのです。イチから造作でわが家ならではの理想のキッチンをフルオーダーでつくりたいと考えました。とのこと。
そして、筆者がまず重視したのは、家族の食事をつくる場として、ストレスなく作業できる機能性があること。それと同時に、LDKの一角として違和感のないデザイン性も持たせたいと思いました。
その結果、筆者さんのわが家ではⅡ型のアイランドキッチンとしました。ということ。アイランド部分のリビング側にも収納を設け、普段使いの食器などをおさめています。配膳も食後の後片付けも、キッチンと食卓の間で手を伸ばすだけでOK。ダイニングとの連動を意識した配置プランです。
確かにプランを拝見しますと、コンパクトにまとめられていて、ダイニングキッチンでの動線を極力短くしたプランということがわかります。
ゆずれないポイント
著者さんが言うには、キッチン設備選択のポイントは「絶対ゆずれないこと」を決めること。価値基準の軸を定めておくと、迷ったときに立ち戻ることができますし、判断がぶれにくくなります。と言うことから3つのポイントを紹介されていました。
ポイント1:「絶対ゆずれないこと」を決める。
わが家の場合は、「木の質感を生かす」「リビング・ダイニングと一体感を持たせる」「使い勝手重視」という3点を大事にしました。
そうですね、これは家づくり全体にも言えることのように思います。自分達家族のライフスタイル、アイデンティティ、優先順位トップ3までを家族で決めておくと迷いが少なくなると思います。
ポイント2:予算をかけるところはかける。不要な部分は徹底的に削減する。
これもまた家づくりと同じですね。素材ひとつとっても、木材やステンレス天板は比較的手に入りやすいものですが、高級感のある石素材は重く割れやすいため、造作では扱いにくく、コストが跳ね上がる懸念があります。食洗機やコンロ、水栓も高機能のものを選べば、たちまち予算オーバーになることも。
とはいえ、自分の生活スタイルに合った選択をすれば、メーカー製より安く仕上げることも可能です。わが家の場合は、キャビネット本体や扉の面材は統一して集成材に。引き出しの面材は下端に指をかけられるように加工してもらい、取っ手を省きました。また、少しでもコスト削減するため、キャビネットの一部は扉の要らない収納棚に。このようなことを工務店の設計者ともよく話し合い、コストダウンに成功!と書かれていました。
予算をかけるところはかける。不要な部分は徹底的に削減する。既製のシステムキッチンでは不可能な、そんなメリハリのつけ方によって、リーズナブルな価格でオリジナルキッチンを造作することが可能になります。
本当にこの部分も家づくりのノウハウとして重要な部分で、もちろんご予算に限りが無い場合は良いのですが、ある程度ご予算を決めて家づくりを進めるには、このメリハリが大切なんですね。
ポイント3:先々のお手入れや修理・交換を考慮することも忘れずに。
オリジナルキッチンにチャレンジしてみて、気がついたことが2つあります。ひとつは「最適解を求めすぎない」こと。
たとえば、収納計画では、使用中の調味料やボトルのサイズを調べ、出し入れのしやすさを考慮しました。ぴったりと収納できてとても気持ちがいいのですが、今、使っている調味料が将来、廃版になったら意味がなくなるかもしれませんよね。
もうひとつは、「オリジナリティを追求しすぎない」ということ。
「世界でひとつの自分だけのキッチン」ということにこだわりすぎてしまうと、メンテナンスが難しくなってしまいます。海外のマイナーなメーカーの設備を入れると、日本の代理店がなくて直接、海外の修理窓口に依頼しないといけなかったり、デザインにこだわりすぎるあまり特殊な塗料を調合しないといけなかったり。
キッチンは毎日使う場所なので、折に触れてメンテナンスする必要があります。機器の交換・修理も念頭に置いて仕様を選びたいものですね。と言われていました。
つまらい時代
実は今、家づくりの自由がどんどん奪われているのはご存じないと思います。
法律でもどんどん厳しく縛られるようになっていますし、サッシや建材についてもメーカー側が用意した商品からしか選べない、断熱性能や太陽光発電を義務化するなど、そこに住む人の意向は二の次で家づくりを進まされます。
さらにハウスメーカーでは間取りプランについても、標準化された間取りから選ばされることになりますので、オーナーの希望が実現できるのは30%程度ではないでしょうか。
オーダーキッチンのみならず、間取りプランの相談から実現したい夢と希望をじっくりとお話しして頂き、オリジナルの住まいを形に出来るのが、工務店と言う仕事なんです。
ハウスメーカーに断られた方も、是非一度弊社にご相談ください。